骨盤の歪みを治す方法

共同執筆者 Michele Dolan

骨盤の歪みは深刻な健康問題です。骨盤がずれていると激しい痛みが起きたり、太もも裏のハムストリング筋の損傷、腸脛靭帯炎、膝蓋大腿関節症などに繋がる可能性があります。[1]医師による特定の処置が必要ですが、痛みを和らげ、筋肉を強化するためにできる一般的なエクササイズは多くあります。それをここでご紹介します。

パート1(全4パート):問題を把握する編集

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    骨盤が歪んでいることを確かめる 骨盤の歪みは、自己診断せずに、医師に判断してもらうのが最善策です。医師の診察を受けられない、あるいはどの専門家に診てもらうべきか迷っている場合は、自宅でできるテストで、骨盤の歪みが問題の原因かどうか判断することもできます。しかし、問題の原因を自分なりに確信していても、資格を有する専門家を受診するに越したことはありません。それをまず第一に優先させましょう。
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    痛みのある部位を特定する 骨盤が歪んでいると、3か所の部位で痛みが生じる可能性があります。次のうち、1か所以上の部位に痛みがある場合は、骨盤が歪んでいる可能性が高いと言えます。
    • 股関節:分かりやすい痛みのように思えるもしれませんが、股関節の痛みの種類は多岐にわたり、その原因も様々です。最も良いのは、鏡の前で股関節を左から右へとゆっくり動かして、痛んだり炎症を起こしている関節の位置を感じて特定することです。
    • 腰:骨盤が歪むと、腹部と腰の筋肉に過伸展や張りが生じます。こうした筋肉の異常は、腰の激しい痛みとして現れることがあります。
    • 膝:骨盤が歪むと、身体の重心が片方に偏ってしまうことがあります。重心が傾いた方の膝は、過度の重量とストレスに耐え切れずに痛みを発する可能性があります。[2]
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    立ち姿勢をチェックする これは、骨盤が歪んでいる明確なサインを見極めるために自宅で行える簡単なテストです。体にピッタリと密着した服を着て行うと良いでしょう。
    • 鏡の前に裸足で立つか、友人に写真を撮ってもらいましょう。直立して、力を抜きます。
    • 身体の中心から真下へ伸びている線を想像しましょう。
    • その線と完璧に垂直に交わるもう一つの線が、肩付近から伸びているのを想像しましょう。
    • 写真をじっくり観察して、骨盤の歪みを示す典型的なサインがないか探しましょう。肩から水平に引いた線に対し、骨盤の位置が平行ではなく斜めに傾いていたり、一方の足がもう片方よりも短いことに気づくかもしれません。これらを正式な診断と見なすことできませんが、かかりつけの医師に伝えれば、役立つ情報となるかもしれません。
    • 横向きに立った姿勢で同様にチェックしましょう。腰のラインが大きく湾曲し、太っているわけではないのに腹部が出っ張っているのに気づいたら、それは、骨盤が前傾しているサインかもしれません。[3]
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    骨盤の歪みを引き起こしている特定の原因を解明して、改善策をとる 下記のように、根本的な原因が分かりやすい場合は、自分ですぐに改善することができます。
    • 運動後に十分なストレッチを行っていない 筋肉は過度に硬くなった状態が続くと、関節を引っ張りやすくなり、それが骨盤の歪みに繋がることがあります。
    • 姿勢が悪い 背筋をまっすぐに伸ばした座姿勢、立ち姿勢を意識的に心掛けましょう。
    • 重いバッグを肩から掛けている 重さをより均等に分散させるためにリュックに変えましょう。
    • サイズの合わない靴を履いている 足の土踏まずのアーチが高すぎる(ハイヒールを履くことでよく起きます)または低すぎると、歩行に影響が生じ、骨盤の歪みに発展することがあります。
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パート2(全4パート):弱った筋肉を強化する編集

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    骨盤傾斜エクササイズを行う この名前に惑わされないようにしましょう。骨盤傾斜エクササイズとは、骨盤筋をまんべんなく強化することで、傾いて歪んでいる骨盤を矯正する運動のことです。
    • 床に仰向けに寝て膝を曲げます。両腕、背中、腰、頭、足の裏を全て床に付けます。[4]妊娠中の人は、床に寝る代わりに壁にもたれかかるとより安全です。[5]
    • 腰を床または壁に押し付けながら、腹筋をぎゅっと締めます。普通に呼吸しながら、この姿勢を6~10秒間保ちます。[6]
    • このエクササイズを、1日に8~12回繰り返し行いましょう。[7]
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    うつ伏せになって強化したい側の股関節を伸ばす このエクササイズを行うと、足と腰の筋肉を均一に鍛えることができます。大した痛みもなくできるようになったら、足首に重りを付けて行います。ただし、妊娠中の人はこのエクササイズは控えましょう。[8]
    • うつ伏せに寝て、股関節の下に枕を置きます。足は後ろに真っすぐ伸ばします。
    • 大臀筋を収縮させて足をゆっくりと持ち上げ、太ももを床から離します。
    • 足をゆっくりと元に戻します。
    • 1日6~8回から始めて、12回までできるようになりましょう。このエクササイズを週2~3回行います。
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    横向きに寝て股関節を外転させる これは、太ももと腰の側面の筋肉を鍛えるエクササイズです。楽にできるようになったら足首に重りを付けて行いましょう。
    • 強化したい方とは反対の足を下にして横になり、肘を曲げてそこに頭を載せます。
    • 下の足を少し前に出して曲げ、腰と膝で身体を支えます。
    • 上の足(強化したい方の足)を真っすぐに伸ばし、床から45度の角度にゆっくりと持ち上げます。
    • 足をゆっくりと下ろし、2秒間静止します。
    • 6~8回から始めて、12回までできるようになりましょう。これを週に2~3回行います。
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パート3(全4パート):ストレッチで筋肉の緊張をとる編集

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    腸脛靭帯をストレッチする 腸脛靭帯とは、骨盤の端から足の外側、膝にかけて繋がっている結合組織のことです。骨盤に歪みがあると、運動中に腸脛靭帯が炎症を起こすことがあります。[9]妊娠中の人は、このストレッチを行わないでください。身体の重心の変化により転倒する恐れがあります。[10]
    • 支えとなる壁の横に立ちます。
    • 足を前後に交差させます。
    • 壁側に向かって、前に重ねた足の股関節の方へ身体を傾けます。
    • 足の外側にストレッチを感じたら止めて、30秒間その姿勢を保ちます。
    • 30秒間静止したら、今度は反対側のストレッチを行います。両サイド2回ずつ繰り返しましょう。このストレッチを起床後か就寝前、あるいは運動後に1回行います。
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    開脚ストレッチを行う 股関節の外側の筋肉を伸ばすことにより、大臀筋をストレッチします。
    • 床に座って足をひろげ、背筋をできるだけ真っすぐに伸ばします。
    • (股関節は正面を向けたまま)両肩を片足の方へ向け、上体を股関節から曲げて、伸ばした足の上に傾けます。お尻がどちらも床から浮かないように気を付けます。
    • その姿勢を30秒間保ちます。
    • 30秒間休んでから、反対側をストレッチします。両側のストレッチを1日2回ずつ(合計4回)行いましょう。
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    膝を胸に近づけるストレッチを行う このタイプのストレッチは、骨盤の後ろの筋肉を均一に整えることができます。妊娠中の人も安全に行うことができ、特に妊娠に伴う骨盤の痛みを和らげる効果があります。
    • 仰向けに寝ます。膝を曲げ足の裏は床にぴったりと付けます。
    • 腰を床に密着させたまま、片膝をできる限り胸に近づけます。
    • その姿勢を30秒間保ちます。
    • 力を抜いて足を元に戻します。
    • 30秒間休んでから、もう片方の膝を胸に近づけます。このストレッチを1日に1~2回行いましょう。起床後か就寝前、あるいは運動直後に行うのが良いでしょう。[11]
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パート4(全4パート):専門家を受診する編集

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    かかりつけの医師に相談する 医療サービスを受けられるのであれば、資格のある専門医の診断と治療を受けるのが最善策です。患部に炎症や痛みがある場合は、医師により、適切で安全な薬が処方されるでしょう。医師の専門外である時は、別の専門医を紹介される可能性もあります。
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    理学療法士の診察を受ける かかりつけの医師により、理学療法士を紹介される場合もあります。理学療法士は、エクササイズやストレッチの指導を通して、股関節を動かしやすくするサポートをしてくれるでしょう。更に、自宅でできる適切なエクササイズについても助言があるかもしれません。[12][13]
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    症状が深刻であれば、矯正手術を受ける 骨盤の問題がエクササイズや薬で直らない場合は、手術を要することもあります。部位の可動域を高めるために、寛骨臼(かんこつきゅう)骨切り術という外科処置により、寛骨臼と股関節の位置や形状を変える処置が施される場合もあります。[14]
    • 股関節の損傷が酷い場合は、関節鏡手術という外科処置により、股関節を再調整するか、人工股関節に置き換えられることもあります。これらの外科処置は、最低限の侵襲で施術が可能です。[15]
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ポイント編集

  • 慢性的な痛みや急性の激しい痛みがある時は、自力で治そうと試みる前に医師に相談しましょう。
  • 骨盤の歪みの他の原因として、足の筋肉や骨の異常も考えられます。
  • 筋肉強化やストレッチなどの運動は、カーペットやマットの上で行いましょう。固い床の上で行うと、痛みを悪化させる恐れがあります。
  • 生まれつき左右の足の長さが異なるケースは稀ですが、それが原因で骨盤に歪みが生じることもあり得ます。その場合は、上記で紹介したエクササイズで治すことはできません。
  • ランニングをする人は、傾いた固い地面(道路など)の上を反復して走らないようにしましょう。骨盤の歪みに繋がる恐れがあります。
  • 医師や理学療法士により、継続して行うよう具体的な指示がない限り、痛みが悪化する場合は、エクササイズを中断しましょう。[16]
  • 骨盤が正しい位置に戻るまでは、衝撃の強い運動や、反復動作の多い運動は避けましょう。[17]
  • 妊娠により、恥骨結合炎と呼ばれる特殊なタイプの骨盤の歪みが起こることがあります。リラキシンというホルモンは、赤ちゃんが産道を通りやすくするために靭帯を緩める作用がありますが、靭帯が緩みすぎると、骨盤の関節が不安定になり痛みを生じることがあります。こうした問題に対処するには、骨盤傾斜運動や骨盤サポートベルトが最適です。[18][19]
  • 骨盤の歪みにまつわる症状を軽減するには、減量も効果的です。[20]
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