陶芸を楽しむ方法

共同執筆者 wikiHow編集チーム

陶芸作品は簡単に作ることができます!作り方の基本が分かれば、すぐに自分だけの作品を作れるようになります。最初は手こずるかもしれませんが、一旦要領をつかむと、数々の傑作が生まれるでしょう。ここでは、陶芸のあらゆるテクニックをご紹介します。

4の方法1:
陶芸の基礎

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    作品を作る方法を選びます。作り方によって使う粘土の種類が異なるため、最初に決めておくことが重要です。窯での焼成が必要な粘土も選択肢に入れましょう。本格的に陶芸を始める場合は、家庭に設置できる小型の窯を購入することもできます。各方法の概要および使用する粘土の種類をご紹介します。
    • オーブン粘土、自然乾燥粘土、ポリマークレイ。これらの粘土は、窯を使う必要がありません。粘土を自然乾燥するか、またはご家庭のオーブンで焼くことができます。材料費を考慮すると、ジュエリーやオーナメントなどの小さい作品作りに向いています。オーブン粘土と自然乾燥粘土の見掛けと感触は、通常の粘土に似ています。ポリマークレイには、プレイドーのように何種類もの鮮やかな色があります。焼成後はプラスチックのように硬くなり、美しいデザインの作品を作ることができます。
    • 一般的な粘土を使い、手びねり(手で成形)で作る。手びねりの技法を使うと、どのような作品も自在に作ることができます。窯での焼成が必要ですが、高価な道具を揃える必要はありません。粘土は比較的安価で、10 kgで800~1,500円ほどで購入できます。麺棒、新聞紙、布などの家庭にある一般的な道具を用いて、作品を作ることができます。手びねりに関する本さえあれば、誰でも自分で始められます。
    • 一般的な粘土を使い、ろくろで成形する。この方法も窯が必要です。ろくろの成形に慣れてくると、大型の窯が欲しくなるでしょう。ろくろを使うと、手びねりよりも格段に速く作品が出来上がるためです。ろくろのひき方は、本やビデオなどで学ぶことはできますが、容易なことではありません。ろくろを購入して独学で作品作りに挑戦し、うまくいかずに挫折してしまう、陶芸初心者はたくさんいます。それでも、根気よく続けると、ろくろひきの技術を習得することができます。最初は焼成せず(誰かの窯を使える場合があるかもしれませんが、大型の窯は高価です。)、粘土を再利用しながら何度も練習しましょう。最初は形になったのが嬉しくて、作品を仕上げたい衝動に駆られますが、後になると初期の作品に嫌気がさしてしまうことが多々あります。最初のうちは作品を焼成せず、ろくろの練習に励みましょう。[1]
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    粘土を選びます。作品を作る方法を決めたら、粘土を選びましょう。大抵の粘土の焼成には窯が必要ですが、家庭のオーブンで焼成できる新タイプの粘土もあります。粘土で形を作って楽しむだけなら、焼成をしなくても構わないでしょう。基本的なルールとして、湿った粘土と乾燥した粘土はうまく混ざり合わないため、同じ硬さであることが大切です。
    • 粘土を焼成する場合は、高温焼成か低温焼成を選びます。
      • 低温焼成は通常、鮮やかな色や詳細な模様の作品に適しています。低温では釉薬(焼成するとガラス質になる薬品)は安定しており、鮮やかな色彩を保ち、焼成中に流れることはありません。難点は、低温では粘土が完全に陶化しないため(融合しない)、釉薬をかけない限り、防水にはならない点です。そのため、食器や水を入れる器にはあまり適していません。また、高温焼成ほど釉薬が素地(粘土)に密着していないため、欠けやすい難点もあります。それでも、適切な粘土と釉薬を使うと、かなり丈夫に仕上げることはできます。低温で焼成されたやきものは、陶器と呼ばれます。
      • 中温から高温で焼かれたやきものは、磁器またはポーセリンと呼ばれます。鮮やかな色彩は酸化焼成(電気窯)で実現できますが、還元焼成(ガス窯)ではあまり期待できません。高温で焼成された作品は丈夫で、釉薬なしでも防水効果があり、食器やオーブンに使えます。ポーセリンは、ごく薄くしかも丈夫に作ることができます。この温度で焼成された釉薬は粘土と作用し、斑点のような模様が出ることがあり、個性的な作品を楽しむ陶芸愛好家がたくさんいます。一般的に釉薬は流れやすく(釉薬によって度合いは異なる)、細かな模様は滲む場合があります。[1]
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    作品作りの準備をします。粘土を扱う場合、特に子供と一緒の際は周辺が汚れます。汚したくない場所はシートで覆いましょう。床にビニールシートや新聞紙を敷くか、車庫などの生活スペース以外の場所で作業をしましょう。
    • 汚したり、シミを付けたくない服の着用は避けましょう。髪が長い場合は、後ろでまとめましょう。髪が汚れたり、目に入るのを防ぎます。
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4の方法2:
ろくろ成形

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    粘土を準備します。粘土の中に気泡があると、うまく成形できた作品も台無しになってしまいます。成形する前に粘土の空気を抜きましょう。少量の粘土を取り分け、土練りをします。最初は、両手の握りこぶしほどの大きさから始めましょう。
    • パン生地を捏ねる要領で粘土を練ります。粘土を球型にし、石膏版の上に叩きつけます。石膏版は粘土の水分を吸収します。この作業を気泡がなくなるまで繰り返しましょう。気泡の有無が不確かな場合は、粘土をワイヤー(切り針金)で半分に切り、中を確認しましょう。
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    ろくろを回します。ろくろの回転台の中心に、球状にした粘土を少し力を入れて叩きつけるように置きます。最初は、両手で握れるほどの大きさから始めましょう。水の入ったボウルを用意し、両手を水で濡らして粘土の成形を始めましょう。
    • 粘土を引き上げて円錐形にします。両手で粘土を挟み、上に引き上げます。
      • ろくろで作業する際、肘は常に太ももの内側か膝(作業がしやすい方)に固定します。こうすると、作業中に両手が安定します。
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    粘土の中心を出します。粘土が滑らかで、左右にぶれなくなるまで、ろくろを回します。円錐形になるまで続けましょう。
    • 次に、片方の手を粘土に添えて安定させ、もう片方の手で円錐を押し下げます。右利きの場合は、右手で押し下げます。上から力を加えて、粘土を下へ下げていきます。
    • 底が広めの塊になったら、次は側面に力を加えて平らにします。左手に粘土が溜まったら、横にどけて置きましょう。
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    粘土の成形をします。ろくろについての詳しい説明はここまでです。ボウルや壺などの異なる形は、それぞれ違う方法で成形します。どのような形を作るにしても、慎重にゆっくりと手を動かし、ひとつの動作毎にろくろを最低5回転させて、次の動作に移りましょう。粘土を常に円形に保ち、360度のすべての側面に同じ力を加えます。器の中に溜まった水は、スポンジで吸い取ります。
    • 成形が完了したら、木ベラで余分な粘土を取り除き、コテで表面を滑らかにします。
      • 注:失敗して粘土がねじれてしまった場合、球形に戻してやり直すのは、残念ながら諦めたほうがよいでしょう。この状態での粘土は、硬さや水分量が均一ではないため、うまく成形できません。
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4の方法3:
手びねり成形

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    粘土の中に気泡がないかを確認します。気泡が入っていると、焼成中に窯の中で爆発する恐れがあります。「ろくろで成形」のセクションでご紹介したように、粘土の塊を石膏版に叩きつけ(水分を吸収)、パンを捏ねる要領で土練りをします。
    • 粘土に気泡が入っていないかを確認するには、ワイヤーで粘土を半分に切断します。まだ気泡がある場合は、土練りを続けましょう。
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    玉作り、ひも作り、タタラ作り(板作り) 手びねりには、一般的に3つの技法があります。それぞれの成形方法で、異なる形状の作品ができます。タタラ作りは大きな作品に適しています。
    • 玉作りの壺:玉作りで壺を作るには、手にすっぽり入る大きさの、滑らかな球状の粘土を用意します。この技法は、アメリカ先住民が壺を作る際に用いた技術に似ています。手を粘土に添えながら、球の中心に親指を押し込み、中ほどまで穴を空けます。片手で球を支え、内側の親指と外側の指で粘土をつまみ、粘土を回転させながら外側に広げます。湿ったスポンジを使い、表面を滑らかに仕上げます。
    • ひも作り:ひも作りの技法を使い、ボウルや花瓶などの様々な形や大きさの作品を作ることができます。指を平らに揃え、粘土でソーセージの形を作ります。次に、直径が5~15 mmのひも状に伸ばします。玉作りの要領で浅いお皿を作って裏返すと、器の足(高台)が出来上がります。底面の端に沿ってひもを置きます。指を湿らせて次の段のひもを積み、少し力を加えて下の段のひもと繋ぎ合わせます。ひもを次々と積み重ねていきます。指や道具を使って外側と内側から押し付けると、楽しい模様をつけることができます。
    • タタラ作り: 2片の木片を布の上に離して載せます。この際、作りたい大きさより少し大きめの位置に置きましょう。織り目がはっきりとした布を使うと、粘土に織り目模様をつけることができます。木片の間に粘土を置き、麺棒で伸ばします。目打ち針のような先の尖った道具で、お好みの大きさに粘土を切り取ります。型紙を使って、お好きな形に切り抜いてもよいでしょう。粘土の両端を接着するには、水をつけた指で粘土の断面をなぞって湿らせ、針金などで細かい傷をつけます。次に、柔らかい粘土でひもを作り、片方の断面につけます。次に、両端を合わせて押しつけます。粘土を石、ボウル、プラスチックの型などに載せて軽く押しつけると、様々な形に成形できます。粘土が乾いてくると縮んで型から離れますが、形はそのまま残ります。[2]
      • 中型や大型の作品を作る場合は、中を空洞にしましょう。大きな粘土の塊は乾燥に時間がかかり、大抵の場合焼成中に爆発してしまいます。
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4の方法4:
釉薬掛け

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    乾燥させた粘土を最低1回焼成します。その後、いよいよ釉薬を塗りましょう!窯をお持ちでない場合は、作品を焼成できる場所に持ち込み、あとは専門家に任せましょう。自分の窯がある場合は、操作方法を把握し、作品に適した焼成方法を確認しましょう。
    • 適切な焼成温度は、粘土の種類によって異なります。粘土の袋に記載されている説明を読んだり、インターネットで検索しましょう。また、作品のサイズも考慮しましょう。
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    釉薬を選びます。粘土の種類や成形方法と同様に、釉薬にも様々な種類があります。釉薬によって仕上がりが異なります。
    • 液体釉薬:市販されている釉薬と下絵具(釉薬の下に塗る染料)には、一般的に刷毛塗り用に調合された液体タイプがあります。素焼きした作品に、刷毛で釉薬を施します。釉薬によっては、スムーズに塗れない種類もあり、表面に刷毛の跡がついてしまう場合があります。また、刷毛の跡を残さずに、滑らかに塗れる釉薬もあります。
    • 粉末釉薬:粉末タイプの釉薬も市販されており、一般的に浸し掛け、流し掛け、またはスプレー掛け用に調合されています。このタイプの釉薬を使う場合は、刷毛の他にバケツ、水、かき混ぜる道具、防塵マスクが必要です。浸し掛けの利点は、釉薬を均等に施すことができ、また刷毛ではできない重ね掛けができます。重ね掛けをすると、ひとつの作品に異なる色彩を重ねて、味わい深い表情をもたらすことができます。スプレー掛けは、換気の良い場所、スプレーガン、コンプレッサー、ブースなどが必要になるため、一般的に上級者に使われる技法です。
    • 釉薬の調合:釉薬を独自に調合するのは、上級者向けの方法です。調合レシピに沿って釉薬の原料を購入し、混ぜ合わせて釉薬を作ります。上記の道具に加えて、本やインターネットから釉薬のレシピを手に入れる必要があります。その他に、釉薬を作る原料、はかり、ふるい、そして試行錯誤を繰り返す忍耐力が必要です。時には、期待通りに釉薬が仕上がらない場合があります。釉薬の調合法を変えながら、問題を解決しなければなりません。またある時には、想像以上に素晴らしい作品に仕上がった喜びを味わうこともできます。[1]
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    釉薬掛けの方法を選びます。釉薬を施す際もまた、数多くの選択肢があります。作品の表情を豊かにする様々な方法をご紹介します。
    • 浸し掛け:釉薬を掛ける作品がたくさんある場合は、浸し掛けは最も早く作業ができる方法です。作品を釉薬(生クリームほどの濃度)に3秒ほど浸して乾かすだけです。この方法を使うと、均等の厚さで釉薬を掛けることができます。
    • 流し掛け:作品の内側に釉薬を施す場合は、中に釉薬を流し込み、3秒おいてから釉薬をバケツに戻します。釉薬が厚すぎる場合は、濡れたスポンジで余分な釉薬を拭き取りましょう。
      • 流し掛けは、作品の外側にも使える技法です。全体的に掛けた釉薬の上に、2色めの釉薬を薄く流し掛ける方法が一般的です。2種類の釉薬が互いに引き立てあい、趣のある質感、色合い、深みが出ます。
    • 刷毛塗り:既に調合済みの釉薬を購入する場合は、刷毛を使ってスムーズに塗れるはずです。刷毛の跡が残らないように、釉薬は濃いめに調合されています。作品に刷毛目(刷毛の跡の模様)をつけたい場合は、釉薬の濃さを調整して塗りましょう。この際、合成繊維の刷毛を使いましょう。
      • 不透明な仕上がりにする場合は、大きな刷毛を使い、推奨された重ね塗り回数より1回多く塗ります。作品をろくろの上に置き、ゆっくりと回しながら刷毛塗りをすると、釉薬を均等に塗ることができます。
    • スポンジ掛け:まず、下地になる釉薬に作品を浸します。次に、染料や別の釉薬を天然海綿スポンジに含ませ、模様をつけます。手芸専門店で販売しているスポンジを、お好きな形に切ってスタンプにすると、楽しい模様に仕上がります。様々な形や色を試して、お好みの組み合わせを見つけましょう。
    • 掻き落とし:この技法には、少なくとも2種類の釉薬が必要です。既にテスト焼成済みの釉薬を使うと、色の重なり具合が分かっているため、満足のいく仕上がりになるでしょう。まず、薄い色の釉薬に作品を浸して乾かします。次に、濃い色の釉薬に浸します。乾燥したら、小さいかきベラを使い、外側の釉薬を慎重に描き落として模様をつけます。薄い色の釉薬が現れ、美しいコントラストが生まれます。丁寧に釉薬を描き落とすと、複雑な模様を描くこともできます。焼成すると、模様は最初に浸した釉薬の色になり、「背景」として2種類が混ざり合った色になります。
    • スタンプ:手芸専門店でフローラルフォーム(オアシス、フラワーアレンジメントに使う緑色のスポンジ)を入手しましょう。まず、フォームの表面に模様を描きます。次に、小さいかきベラを使って模様を削り出し、染料や釉薬をつけてスタンプとして使います。既に別の色の釉薬に浸けて乾かした、大きくて平たい作品に模様をつけましょう。
    • ロウ抜き:薄い色(白など)の釉薬に作品全体を浸します。その上に、呉須(ごす、青)や鬼板(おにいた、茶)などの染料で模様を描き、模様を撥水剤(ワックス)で慎重に覆います。撥水剤が乾いたら、別の色の釉薬に浸します。撥水剤は釉薬をはじきます。呉須の模様の外側を撥水剤で覆うと、その部分は白く残るため、白い釉薬、呉須、表面の釉薬の3種類の色彩が現れます。表面の釉薬を掻き落とすと、さらに装飾をつけることができます。
    • マスキング:鮮明な線で鋭角な模様を描きたい場合は、ワックスの代わりに薄いマスキングテープを使い、抜き模様を施しましょう。まず、作品全体を釉薬に浸けて乾かし、お好みの模様にテープを貼ります。次に、別の釉薬に浸して乾かし、テープを剥がすと、最初の釉薬が模様となって現れます。[3]
      • 釉薬の容器に記載されている焼成温度を確認しましょう。低温焼成の粘土に高温焼成の釉薬を掛け、高温で焼成すると、粘土が窯の中で溶けてしまいます。
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ポイント

  • 粘土が完全に乾燥してから焼成しましょう。粘土に水分が残っていると、水蒸気が発生し、ヒビが入ったり、爆発する場合があります。
  • 数日間に亘って作業する場合は、粘土が早く乾きすぎないように、作品をビニールで覆いましょう。
  • 粘土を削って模様をつける場合は、粘土が半乾きの状態になるまで待ちましょう。粘土を深く細く引っかいてはいけません。模様の幅と深さを考慮しながら削りましょう。
  • 小さな動物を作るには、小さな粘土の球をいくつか作って接着します。それから、繋ぎ目を滑らかにして仕上げましょう。
  • 粘土は自由の利く素材ですが、水をつけすぎたり、練りすぎると、成形がしにくくなります。
  • 少しでも陶芸の経験がある人に教わるのが理想的です。陶芸の技術は実践を通して身につきます。実際に技法を見たり、質問することは、とても有意義な習得方法です。ただし、実際の手の位置などの作陶方法は、陶芸家によって異なるため、ヒントやガイドとして参考にしましょう。
  • お近くの大学で、陶芸体験ができる場合があります。工房を使える機会があるかもしれません。
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注意事項

  • 粘土の粉塵を吸い込まないように注意しましょう。環境に問題がある場合は、粉塵マスクなどを着用しましょう。
  • 粘土は保熱・保冷に優れています。窯出しの際は、火傷に注意しましょう。
  • 鋭利な道具には注意を払いましょう。
  • 鉛を含む釉薬があります。豪華な仕上がりになりますが、食器に使用してはいけません。
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必要なもの

  • 粘土
  • ぬるま湯が入ったボウル
  • 粘土切断用の切り針金(ワイヤー)
  • 金属ゴテまたは木ゴテ
  • 薄刃カッター
  • 目打ち針
  • 木ベラ
  • はかり
  • ろくろ(任意)
  • 石膏版(任意)
  • 釉薬

このwikiHow記事について

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wikiHowスタッフ編集者
この記事は、経験豊富なwikiHowの編集者と調査員から成るチームによって執筆されています。調査員チームは内容の正確性と網羅性を確認しています。
カテゴリ: 趣味・工芸 | 趣味・DIY

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