野生の子ウサギの世話をする方法

共同執筆者 Pippa Elliott, MRCVS

野ウサギの数は全国的に減少傾向にはありますが、子ウサギの巣に出くわすこともあるかもしれません。使われていない巣はそれほどなく、人間が巣から連れ出した野ウサギの子供は、獣医師や動物理学療法士の助けなしでは生きていけないことがほとんどです。野ウサギを飼育するには都道府県の許可を受ける必要があり、登録なしの飼育は違法に当たります。本当に親のいない子ウサギの世話が必要になったときに、まずすべきことは動物病院か自治体に相談することです。この記事を参考に対応しましょう。

パート1(全5パート):ウサギの場所を準備する

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    ウサギが本当に世話を必要としているのか確認する 母ウサギは日中は巣を離れて捕食者を近づけないように、子供を隠していることもあります。子供を捨てたのではありません。子供だけしかいない巣を見つけて、明らかに助けが必要な場合は(例:母ウサギが路上で死んでいる場合)、子ウサギを動物病院に連れて行きましょう。
    • 野生のものは日本には生息していませんが、アメリカに広く分府しているワタオウサギの、まだ乳離れしていない個体には額に白い点が見られることがある一方で、点がない個体も存在します。また、この目印が一生消えないウサギもいますが、成長と共に消える場合もあります。この目印でウサギの年齢や、世話の必要性を判断しないようにしましょう。
    • 危険な状況(捕食者等)から子ウサギを助ける行為は、一時的な措置と捉えましょう。ウサギを安全で静かな場所に移動させ、危険が去ったら見つけた場所に戻しましょう。母ウサギは、人間の臭いが付いても拒否はしません。これがウサギが生き延びる最善の方法です。ただし、子ウサギが猫等に襲われて、引っ掻き傷や噛み傷をつけられたら数日のうちにウサギは死んでしまいます。そのような場合、動物病院に連れて行きウサギにも安全に使用できる抗生物質を投与してもらいましょう。
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    預け先が見つかるまでのウサギの寝床を準備する 高さのある木製やプラスチック製の箱が理想的です。箱に殺虫剤が混ざっていない土を敷き、その上に干し草(緑の水分のある刈草ではなく)を撒きましょう。
    • 干し草を丸く掘って、子ウサギが入る場所を作りましょう。もし可能なら、実際の巣から持ってきた、もしくはペットのウサギの毛を敷きましょう。違う種類の動物、特に捕食者の毛を使用するのは止めましょう。
    • ウサギの毛が手に入らないときは、ティッシュを厚く何層にも重ねるか、柔らかい布を使用しましょう。
    • 箱の片方の端に温熱パッド、ベッドウォーマー、保育器等を置いて暖めましょう。熱すぎるときにウサギが移動できるように、温める器具は片端のみに置きましょう。[1]
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    ウサギを巣の中に優しく入れる ウサギは病気を媒介したり、咬まれてケガをする可能性があるため、触るときは手袋をすると良いでしょう。野生の大人のウサギにはノミがいることが多いですが、子供はそうではありません。ただし、ダニが数匹いることがあるので、そういった場合は取り除く必要があります。ダニを自分で取り除くのに抵抗がある場合は、誰か経験のある人に頼みましょう。ダニは人間にも感染する病気を媒介することがあるため、ダニの扱いには十分気を付けましょう。ウサギは人(とその他のペット)の生活エリアから離しておく方が良いでしょう。また、子ウサギを人間の匂いに慣らしても問題ありません。成長すると野生の勘が戻ります。
    • 子ウサギを触るのは最低限に留めましょう。必要以上に触るとストレスを感じで死ぬこともあります。
    • 子ウサギの上に、ウサギの毛、ティッシュ、フラシ天、テリー織のタオル等を優しくかけて温め、安心感を与えましょう。
    • 野ウサギは飼いウサギに病気を移すことがあるため気を付けましょう。ウサギを元々飼っている場合は特に、野ウサギを触った後やフンの始末をした後は衛生管理をしっかりと行いましょう。
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    ウサギの箱に網を被せる ウサギが歩ける場合、飛び跳ねて出てしまわないようにカバーをしましょう。生後ほんの数週間でも、とても上手にジャンプします。箱の上部に直接照明が当たらないように影を作りましょう。
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    ウサギを3日間寝かせる そのあとに小さなウサギ小屋に移しましょう。
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パート2(全5パート):ウサギに餌を与える準備をする

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    目がまだ開いていない野ウサギにミルクを与える 跳ね周っているウサギには生の緑の野菜、干し草、そして水を置いておきましょう。成長したウサギにも、浅い容器に入れたミルクを与えてもかまいません。野菜(殺虫剤や農薬を使用していない)をよく食べ、活動的に跳んだり走ったりするようになったら、自然に返してもよいでしょう。捕食者から容易に身を隠すことができる場所をえらんで、放しましょう。
    • 野生のウサギには干し草、水、そして野生の生活で食べる種類の緑の野菜を置いておきましょう。まだ小さいウサギでも野菜や干し草を少しずつかじります。
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    子ウサギにヤギのミルクを与える 母ウサギは夜明けと夕方、ほんの5分程度授乳します。そのため、子ウサギ(体の大きさや週齢による)には1日2回の授乳で十分な場合もありますが、ミルクは母ウサギの乳ほど栄養が豊富ではありません。そういった場合、より頻繁にミルクを与えた方が良いでしょう。乳離れしていない子ウサギは、ミルクを飲んだ後、小さく丸いお腹(膨張ではない)をしています。お腹が丸くないようなら、授乳の時間かもしれません。 [2]
    • アメリカの動物病院ではKMR(仔猫用ミルク) とMulti-Milk(動物用ミルク)を混ぜて与えていることが多いですが、日本では動物病院やペットショップで手に入るウサギ用のものがあります。可能なら、プロバイオティクスを混ぜても良いでしょう。ミルクは小型哺乳類の中でも脂肪分が高い部類に入る、母ウサギの母乳と同じくらいの濃さにしましょう。通常、粉と蒸留水を3:4(容積)の割合で混ぜます。
    • ミルクは直接温めずに、お湯を入れた容器にミルクが入った容器を浮かべて温めましょう。点眼器、さらに良いのは小さな哺乳乳首を取り付けた注射器を使用しましょう。小さな赤ちゃんには2.5 ccの注射器を使用し、成長に合わせて5 ccの注射器へと移行していきましょう。吸引しないように子ウサギを座った体制にしてミルクを与えます。ティッシュを片手に用意して、鼻からミルクが出てきたら素早く拭きとりましょう。
    • 牛乳は子ウサギで用ではなく子牛用の乳です。子ウサギに牛乳を与えてはいけません。
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    子ウサギにミルクを与えすぎない ミルクの飲み過ぎによる鼓脹や下痢が原因で野生のウサギが死ぬことはよくあります。体の小さいウサギには、見合った量を与えましょう。下記はミルクの量の一般的なガイドラインです。
    • 生後1週目: 1回2~2.5 cc/mlを1日2回
    • 生後1~2 週:1回5~7 cc/ml を1日2回(小さいウサギにはこれより少なく)
    • 生後2~3週 :1回7~13 cc/ml を1日2回(小さいウサギにはこれより少なく)
    • 生後2~3 週で、チモシー乾草、オート麦の干し草、ペレットそして水を与え始めます(野ウサギには生の緑の野菜)。
    • 生後3~6 週:1回13~15cc/ml を1日2回(小さいウサギにはこれより少なく)
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    ミルクの時間の授乳を止める ニホンノウサギは通常4~6週間で乳離れします。8週を過ぎたらミルクを止めて、徐々に小さく切ったバナナやリンゴに切り替えていきましょう。
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パート3(全5パート):生まれたてのウサギにミルクを与える

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    優しくゆっくりと扱う 子ウサギのペースでミルクを与え、優しく扱いましょう。ミルクを飲ませるスピードが速すぎると、呼吸ができなくなって死ぬ場合もあります。[3]
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    目が完全に開いていないウサギを守る 子ウサギがとても小さくて目の一部しか開いていない場合、小さくて暖かい布で目や耳を覆って安心させましょう。
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    哺乳瓶の乳首をウサギの口に入れる ウサギの口に哺乳瓶の乳首を慎重に入れて、ミルクを与える準備をしましょう。
    • ウサギを少し後ろに傾けて、ウサギの口の横から歯の間に入れます。前歯の間から真っ直ぐ乳首を入れることは不可能です。
    • 乳首がサイドの歯の間に入ったら、前側にスライドさせます。
    • 哺乳瓶を優しく押してミルクが少量出るようにします。
    • 数分のうちに子ウサギが飲み始めるはずです。
    • 3、4日は1日2回、母ウサギの授乳のように2回目は夕方に、このようにミルクを与え続けましょう。
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    子ウサギを刺激して排便を促す 生まれたてのウサギには、ミルクの後に刺激を与えて排尿排便を促す必要があります。ウサギの生殖器と肛門辺りを、湿らせた綿棒やコットンで優しく拭きましょう。これは、母ウサギが舐める行為を模倣しています。[4]
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パート4(全5パート):ウサギを外に出す

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    ウサギを外に出して草を食べさせる 子ウサギが歩けるようになったら、屋外の草の上で数時間過ごさせましょう。
    • ケージに入れたままにして、保護します。捕食者やその他の危険がないように、監視しましょう。
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    食べるときと飲むときの補助を止める 生後4日以降は、小さな平たい容器の蓋に水とミルクをそれぞれ入れてウサギ小屋に置いておきましょう。
    • ウサギの様子をしっかりと見ておきましょう。餌や水を自分で食べ始めるでしょう。
    • ウサギ小屋が濡れていないかチェックします。ミルクを適量飲めるように、こぼれたものは交換しましょう。
    • 朝と晩ミルクと水を補充します。ミルクの与えすぎには十分気を付けましょう。
    • ウサギ小屋に深い容器に入った水を置いてはいけません。ウサギが中で溺れることがあります。[5]
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    4日経過したら新しい餌を導入する 自分でミルクや水を飲めるようになったら、ウサギ小屋におやつを置いておきましょう。与えても良いものとしては下記のようなものがあります。
    • 摘んだばかりの草
    • 芝のような干し草
    • 小さく切ったパン
    • クローバーの干し草
    • チモシー干し草
    • カットしたリンゴ
    • オーツ麦
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    常に水は新鮮なものを与える ウサギがきれいで新鮮な水がいつでも飲めるようにしておきましょう。これは、消化を助け、脱水を防いで健康を保つための措置でもあります。
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パート5(全5パート):ウサギを屋外に移動させる

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    ウサギを乳離れさせる ウサギが補助なしで食べたり飲んだりできるようになったら、乳離れさせて草や野菜を自分で食べさせるようにしましょう。ウサギが乳離れする時期に差し掛かっていることを確かめましょう(ニホンノウサギで4~6週間)。
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    ウサギを触らない ウサギは自然に返す準備をする必要があるため、できるだけ触らないようにしましょう。人間を頼ることが少なくなり、自分の事は自分でするようになります。
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    ウサギを一日中外に出す ケージに入れたまま、屋外の屋根が付いている場所に出します。[6]ウサギが草を食べられるように、ケージの底がワイヤーのものを選びましょう。また、穴がウサギが出られるサイズではないことを確認しましょう。
    • ウサギに新しい植物を定期供給できるように、庭の中でケージを移動させましょう。
    • 草に加えて、それ以外の野菜も常に与えましょう。
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    成長に合わせて大きなウサギ小屋に移動させる 大きなウサギ小屋を屋外の芝の上に用意して、ウサギを入れ、1日2回野菜等を与え続けましょう。ウサギ小屋は底が開いているかワイヤーになっていて、捕食者からしっかりと守れるものにしましょう。
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    ウサギを野生に返す ウサギが座った状態で20~23センチにまで成長したら、安全な場所を選んで自然に返しましょう。[7]
    • 自立できていないウサギは、もう少し面倒を見ますが、完全に大人になるまで人間の手で飼育するのはよくありません。
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    各都道府県の野生動物担当部署に連絡する 自然に返せる程度に体は成長してはいるものの自分で餌をとることができない場合、自治体に連絡しましょう。状況に合った対処をしてくれるはずです。
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ポイント

  • いつも同じ場所でミルクを与えましょう。ウサギがその場所とミルクを関連付けるため、授乳が毎回楽になります。
  • どのウサギに授乳し終えたか見分けるのが難しいときは、色の付いたマニキュアを耳の先に少量塗って見分けましょう。ミルクを与えるときは、いつも決まった順番で与えましょう(例えば虹の色の順番等)。
  • 網戸でケージの上部を覆うと良いでしょう。重さがあり取り外ししやすく、閉めたり開けたりが楽にできる上ウサギが蹴って開けることができません。
  • ウサギが呼吸できるようにしましょう。箱にウサギを入れてふたを閉めたら、必ず呼吸用の穴を開けましょう。
  • ウサギは静かでできるだけ人間と接触しない環境に置きましょう。
  • ウサギに名前を付けると、情が移ってずっと飼っていたくなるため危険です。
  • 人間に育てられた親のいないウサギの死亡率は90%です。可愛がり過ぎずに優しく世話しましょう。
  • ウサギの近くでは静かにしましょう。大きな音を怖がります。
  • ウサギの近くに他の動物を近づけないようにして、安全を確保しましょう。
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注意事項

  • ウサギに与えるミルクは温めすぎないようにしましょう。熱いミルクや酸味のあるミルクは飲みません。
  • ウサギにほうれん草、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー等を与えてはいけません。こういった野菜を食べると下痢をおこしたり、ガスが溜まります。ウサギはおならができないため、お腹が膨張します。
  • 野生動物を扱う時は細心の注意を払いましょう。病気をたくさん持っている場合があります。
  • 保育器に使用している熱源が熱くなり過ぎないように、また箱に火がつかないように気を付けましょう。
  • 野生動物は本当に必要な時間以上は、手元に置いて世話をしてはいけません。
  • 野生の世界ではウサギはニンジンを食べません。世話をしている間は、安全のためウサギにニンジンを与えてはいけません。
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必要なもの

  • 高さのある木製かプラスチック製の箱
  • きれいで柔らかい土
  • きれいなティモシー干し草
  • 消毒した動物の毛(もしくはティッシュ)
  • 保育器、温熱パッド、ベッドウォーマー
  • 皮の手袋
  • ガラス瓶
  • 哺乳瓶
  • 小さなプラスチック乳首
  • 均質化乳
  • 赤ちゃん用シリアル
  • タオル
  • 覆い網
  • ワイヤーケージ(屋根付きで底がワイヤー製のもの)
  • クローバー干し草(もしくはチモシー干し草)
  • オーツ麦
  • パン
  • 水を入れたボウル

このwikiHow記事について

獣医、Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)
この記事はPippa Elliott, MRCVSが共著しています。 獣医であり、Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)のメンバーでもあるエリオット医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得してます。エリオット医師は生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。
カテゴリ: ペット

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