蘭を移植する方法

共同執筆者 Maggie Moran, 園芸家

蘭は美しく個性的な花を咲かせます。蘭を育てる場合は時々移植を行う必要があります。ただ、植え替えとは植物にとって大きなストレスとなるので、本当に必要になった時にだけ細心の注意を払って行わなければなりません。上手く移植することができると、蘭の寿命が伸びます。定期的に移植をすることで、より長く成長を見守ることができるでしょう。

パート1(全3パート):移植の準備を整える

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    適切な時期を選ぶ 植え込み材が分解され栄養がなくなるので、蘭は1~2年に1回移植を行う必要があります。多くの場合、春が植え替えに最も適していますが、その他にも考慮すべき点があります。下記のような様子が見られないか確認しましょう。[1]
    • 花が咲いた後で新しい根や葉が育っている。
    • 根が成長して鉢が小さくなった。
    • 現時点で花は咲いていない、あるいは蕾が形成されていない。
    • 鉢が割れた。
    • 虫が大量発生している。
    • 植え込み材が湿っていて、水はけが悪い。
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    適切な鉢を選ぶ どの鉢を選ぶのかという点も重要です。鉢のサイズだけでなく特徴によっても違いが生じます。新しい鉢が大きすぎると、蘭は花を咲かせることよりも根を成長させることに集中するようになります。また、鉢の底には排水用の穴が複数必要です。
    • 今後1~2年植え替えずに育てることができる大きさの鉢を選びましょう。ただし、それ以上に大きくある必要はありません。今後どれほど成長するのか想像ができない場合は現在の鉢よりも1つ大きいものを選ぶようにしましょう。[2]
    • 材質はプラスチックとテラコッタのどちらでも使うことができます。テラコッタの鉢の方が、より頻繁に水やりをする必要があります。
    • 側面に穴の開いた通気性の良いものを選びましょう。
    • 水が溜まってしまわないよう、浅めの鉢を選びましょう。
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    適した植え込み材を選ぶ 蘭の多くは他の植物と異なり、土で育つのではなく木で育ちます。このような特性から一般的な園芸土の代わりに、樹皮などの有機物が加えた非常にゆるい土を使います。[3]
    • ココナッツの殻、ミズゴケ、パーライト、モミの樹皮、さらにこれらを混ぜ合わせたものが特に人気があります。
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    水やりをする 植え替えを行う3日前に水やりをして、環境の変化に伴うストレスを少しでも和らげましょう。ただし、いつも以上の量を与える必要はありません。現在使っている植え込み材を湿らせる程度の量で充分でしょう。[4]
    • 20-20-20の比率の弱い液体肥料を週1回与えることを忘れないようにしましょう。[5]
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    新しい植え込み材を水に浸す 植え込み材の多くは乾燥しているので、植え替える前に水に浸しておくと水分を吸収し保ちやすくなります。下記の手順で行いましょう。[6]
    • 新しい鉢を植え込み材で一杯にしましょう。
    • この植え込み材を鉢よりも2倍ほどの大きさのバケツに移します。
    • バケツを水で一杯にしましょう。
    • 1~2時間かけて植え込み材に水を吸わせます。
    • 目の細かいざるを使って水を切りましょう。
    • 最後に流水ですすぎ、ゴミを取り除きます。
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    道具を殺菌しておく 現在の鉢から蘭を引き抜いたら、ナイフまたはハサミを殺菌して死んだ根や葉を切り落とす必要があります。この時殺菌された道具を使いウィルスや病気の蔓延を防ぐことが非常に大切です。
    • ナイフやハサミを火にかざし、金属が赤くなるまで熱するという方法があります。[7]
    • ヨウ素やアルコール液の中に20分ほど浸しても良いでしょう。
    • 20分間煮沸消毒をすることも可能です。
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パート2(全3パート):根から引き抜く

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    蘭を鉢から引き抜く 根元の位置に片手をあてて構えましょう。鉢を手で覆っているような状態になるはずです。もう一方の手で鉢の底を持ち、優しく鉢植えを上下逆さまにしましょう。
    • 逆さまにしても落ちてこない場合は、前後に優しく揺するように動かしてみましょう。
    • なかなか鉢から外れないとしても、根や茎を切るというのは最終手段です。複数個所を切らなければならない場合は、できる限り多くの根と茎を残すようにしましょう。[8]
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    根をすすぎ洗いする 片手で注意深く持ったままの状態で、絡まっている植え込み材をできる限り取り除きましょう。大半が取れたら、ぬるま湯ですすぎ残っている欠片も流しましょう。[9]
    • 古い植え込み材を全て取り除くことで、植え替えた後の蘭は最大限の栄養素を吸収できるようになり、虫も死滅します。
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    死んだ根と葉を切って整える 蘭から植え込み材が取れてきれいな状態になったら、死んでしまった葉、茎、根、偽鱗茎を探しましょう。柔らかく茶色になった根、黄色くなっている葉、黒くしなびた偽鱗茎はすべて、殺菌済みの道具を使って切り取りましょう。
    • 偽鱗茎とはいくつかの蘭の種類に見られる特徴です。蘭の根元に球根が育ち、そこから葉が育っている状態を指します。[10]
    • 1度に複数の蘭を移植する場合は1株毎に道具を殺菌し直して作業を続けるようにしましょう。
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    切り口にシナモンを振りかける シナモンは強力な殺菌剤で、感染や腐敗を防ぐ効果があります。根、茎、偽鱗茎、葉の切り口に粉末状のシナモンを振りかけましょう。[11]
    • シナモンの他に、蘭専用の殺菌剤を使用しても良いでしょう。
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パート3(全3パート):蘭を植え替える

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    新しい鉢に蘭を置く 蘭を新しい鉢に優しく移し、根を中にしまいましょう。古い鉢と同じ深さ、あるいは最も低い位置にある葉の付け根を鉢のふちから1.3センチ下げて植えられる深さがあるようにしましょう。[12] 深すぎる場合は一旦蘭を外に戻し、底に植え込み材を敷きましょう。
    • 偽鱗茎のある蘭の場合は、偽鱗茎が鉢のふちに並ぶように植えましょう。
    • 1本の主茎から育っている蘭は、鉢の中央に配置して植えるようになりましょう。
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    新鮮な植え込み材を加える 植え込み材を鉢の中に振りかけましょう。指先で押して優しく根の周りに敷き詰めます。根元まで埋まるだけの充分な植え込み材を加えるようにしましょう。
    • 根の周りまで緩く敷き詰めることができたら、鉢を複数方向に傾け蘭が倒れないことを確認しましょう。倒れてしまう場合は植え込み材を足しましょう。[13]
    • 鉢を持ち上げて、平面でやさしくトントンと底を叩くと馴染みます。
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    水を与える 根が伸び始めたら、3週間は霧吹きで水やりをしましょう。新しい鉢に蘭が馴染んだら本格的な水やりを行い植え込み材をまんべんなく濡らしましょう。それ以降の2~3週間は、植え込み材に水を吸わせ乾燥させないように、いつもより頻繁に水を与える必要があるかもしれません。
    • 蘭が完全に適応したら、水やりは2週間に1回程度、植え込み材が乾燥したタイミングで行えば充分です。
    • 20-20-20の比率の液体肥料を週1回与えることを忘れないようにしましょう。[14]
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    安定させるために支柱を使う 蘭は花が1度に大量に咲くと頭が重くなります。重さで折れてしまわないように添え木をしましょう。
    • 竹の支柱を鉢の中央に差し込みましょう。
    • 柔らかい紐を使って主茎を優しく支柱にくくりつけましょう。茎の中段の位置とてっ辺近くの2か所で結びましょう。[15]
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    植え替え直後の1週間は、いつもよりも湿気を与え日光を減らす 移植のストレスを和らげるために、1週間の間は直射日光を避け、間接的な光しか当たらない場所に蘭を置きましょう。この間、より湿度を高めるために1日2回、茎、葉、根に水を吹きかけましょう。[16]
    • フリース生地で蘭を覆うと、さらに湿度が高まります。
    • 1週間が経過したら、通常の場所に蘭を戻しましょう。蘭は明るい場所を好みますが、直射日光には弱いので、カーテン越しや日陰に置くのが理想的です。
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このwikiHow記事について

園芸家
この記事はMaggie Moranが共著しています。 マギー・モーランはペンシルバニア州に住むプロの園芸家です。

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