薬を飲まずに風邪を治す方法

共同執筆者 Zora Degrandpre, ND

風邪や上気道の感染症にかかると、通常は市販の抗ヒスタミン剤や鼻詰まりの薬、咳止めシロップを服用してその病気と闘います。 [1] しかし臨床試験の結果は、これらの薬がこれまで考えられていたほど効果的ではないことを示唆しています。市販の風邪薬を服用すると一時的に風邪の諸症状は緩和するかもしれませんが、風邪の原因を退治するわけではありません。[2] 人間の体には病気と闘う強力な機能が備わっています。従って、身体本来の防衛力を高めましょう。鼻づまりを解消して免疫機能を促進し、安静にして体力を維持するためにできる限りのことをしましょう。これらは全て薬に頼らなくても可能です。

3の方法1:
鼻づまりを解消する

  1. 1
    鼻をかみましょう。鼻の片方を押さえます。反対側の鼻孔からティッシュへ向けて優しく鼻をかみます。反対側も同様に鼻をかみます。力を入れずに優しく鼻をかむように気を付けましょう。鼻をかむ時に力を入れ過ぎると、鼻腔の内側の粘膜をさらに傷つける可能性があり、そうすると治るまでに時間がかかります。両方の鼻を一度にかまないようにしましょう。こうした鼻のかみ方は効果的ではありません。鼻をかんだ後は手を洗いましょう。[3]
    • できる限り鼻をすすらないようにします。鼻をすすっても、鼻水を体内に押し戻すだけです。鼻水が出る時は鼻をかみましょう。
    • 鼻をかみ過ぎると皮膚がカサカサしたりヒリヒリすることがあります。皮膚の乾燥を和らげるために柔らかなローションティッシュを使用しましょう。
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    蒸気を吸入しましょう。蒸気の吸入は鼻づまりの症状の緩和に効果があります。蒸気が鼻の粘液をほぐすため、その後に鼻をかむのが楽になります。まずお湯を沸かしてボウルに入れます。ボウルをテーブルの上に置き、その前に座ってボウルに顔を近づけます。頭にタオルを被り、目を閉じて深呼吸します。顔をお湯の表面に近づけ過ぎないように注意しながら、これを1回に60秒ほど行います。終始心地良く感じるように行うことが大切です。
    • メンソールやユーカリ、カンファー、チモール、パインなどの精油をお湯に垂らすと、香りに癒されるとともに鼻づまりの解消にも良い効果をもたらします。これらの天然成分は鼻の粘液を分解するのに役立ちます。[4]
    • 子供が一人で蒸気の吸入を行わないようにします。熱湯にはやけどの危険が伴います。怪我をしないように安全に熱湯を扱うのは子供には難しいでしょう。
    • 熱いシャワーを浴びましょう。シャワーの湯気を吸い込むのにも同様の効果があります。子供の場合はシャワーの蒸気を代用できます。
  3. 3
    生理食塩水を使用しましょう。生理食塩水は、水に食塩を溶かしただけの体に優しい混合液で、子供にも使用することができます。生理食塩水の購入は、現在、処方箋を必要としますが、生理食塩水は自作することも可能です。 [5] 最大限の効果を得るためには、1日1回、生理食塩水で鼻洗浄を行いましょう。 [6]
    • 点鼻薬を使う、または鼻洗浄を行う場合には、頭を下に傾けて洗面台に前屈みになります。点鼻薬の容器の先端を片方の鼻孔に入れてスプレーします。点鼻薬を110gほど鼻道に注入しましょう。頭を前後に回した後、鼻から自然と洗浄液を出すようにします。反対側の鼻孔も同じように洗浄します。生理食塩水を飲み込まないように気をつけましょう。生理食塩水が喉に入っていくのを感じた場合には、洗面台に向かって頭を深く下げます。洗浄が済んだら優しく鼻をかみ、鼻孔に残っている生理食塩水を全部取り除きます。[7]
    • ネティポットを使用する場合には、ネティポットに生理食塩水を入れます。洗面台の前に立って頭を横に傾け、上側の鼻孔にネティポットの注ぎ口を入れます。口呼吸をしながら生理食塩水(やはり適量は約110g)をゆっくりと鼻孔に注ぎます。生理食塩水は鼻道を通って3、4秒後に下側の鼻孔から出てきます。もう一方の鼻孔も同様に洗浄します。ネティポットの使用後は必ず鼻をかみましょう。[8]
    • 生理食塩水の点鼻薬は乳幼児にも使用できます。乳幼児の片方の鼻孔に生理食塩水を2、3滴垂らした後、吸引用バルブシリンジを鼻孔に差し入れて生理食塩水を優しく吸引します。乳幼児の呼吸困難がさらに悪化する可能性があるため、生理食塩水を一度に左右両側の鼻孔に垂らさないようにしましょう。[9]
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3の方法2:
免疫機能を高める

  1. 1
    十分に水分補給をしましょう。温かい飲み物を飲みます。こまめに水分補給を行うと脱水症状を防ぐとともに、頭痛やのどの痛みなどの症状を緩和できます。温かいお茶やスープには、水分摂取量を増やして鼻づまりや鼻または喉の炎症を緩和する効果があります。[10]
    • 渇きを癒すのに必要な量の水分を摂ります。風邪を引いた時には十分に水分を摂ることが重要ですが、過剰な水分摂取は肝臓や腎臓の働きにかえって負担をかけます。風邪の時には普段より少しだけ多めに水分を摂りますが、グラスに12杯や15杯も飲む必要はありません。
    • 尿の色が透明に近い状態であるならば、必要な水分を適切に補給できています。尿の色が濃い黄褐色の場合には、体内の不要な物質が十分に分解または希釈されずに凝縮していることを意味するため、水分摂取量を増やしましょう。[11]
  2. 2
    風邪の症状を緩和するために天然ハーブを利用しましょう。深夜の通販番組の商品から正規品まで数種の自然薬があります。風邪の症状に効くとされる2種類のハーブがあります。センシンレン(東アジアに頒布)は風邪の症状を緩和する効果が確認されています。5日間、毎日100mgのカプセル2錠を服用しましょう。過剰に服用すると吐き気や腹痛、下痢を引き起こします。[12] ペラルゴニウム・シドイデス(南アフリカ原産)も服用できます。これは主に抽出エキスとして販売されています。1日3回、食前に1.5ml、または30滴を最長10日間服用します。軽い吐き気や下痢、全身の皮膚のかぶれなどの副作用が起こる場合があります。これらの副作用がある場合には服用を中止しましょう。[13]
  3. 3
    ニンニクを食べましょう。ニンニクには風邪を予防したり、風邪の症状を緩和する効果があることが証明されています。また、ニンニクに含まれるアリシンはウイルスを撃退することがわかっています。ニンニクを丸ごと食べたり、スープに入れたり、ニンニク配合のサプリメントを摂る方法もあります。[14] ニンニクエキス180mg含有のカプセルを服用すると風邪の治りが早まります。[15] ニンニクを摂取すると出血しやすくなるため、アスピリンやワルファリン(クマディン)などの血液をサラサラにする薬を服用している場合には、ニンニクの摂取を控えましょう。
  4. 4
    ビタミンCを摂取しましょう。1日1個のみかんを食べると健康に過ごせます。風邪の引き始めにビタミンCのサプリメントを服用すると風邪を早く治すことができます。錠剤のビタミンCのサプリメントが市販されており、1日の摂取目安量は200gです。[16] 2000mgを超える摂取は下痢、めまい、頭痛、腹痛を引き起こします。[17]
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3の方法3:
安静にする

  1. 1
    休息しましょう。風邪を治すには体力を十分に回復することが必要です。そのためにしっかりと休息をとります。睡眠中に頭を高くするために枕を2つ重ねて使いましょう。こうすると、睡眠中に鼻づまりが悪化せずに鼻の通りが良くなります。
    • 仕事や学校は休みましょう。普段通りの生活を続けると十分に休息できません。外出せずに家にいましょう。ウイルスの伝染を防ぐために人の多い場所には近づかないようにします。風邪の原因であるライノウイルスは空気中を飛散します。通常、風邪が最もひどい状態(2日目あたり)の時に体からウイルスが飛散します。この時期を過ぎても2、3日は体内にウイルスが残っています。
  2. 2
    チキンスープを飲みましょう。湯気の立ったスープを飲むと鼻の通りが良くなって鼻づまりを和らげるとともに、風邪を治すのに必要な栄養をたっぷりと摂取することができます。チキンスープには、体内に侵入して病気を引き起こす異物を攻撃する白血球を大いに増加させる成分が含まれていると研究者は主張しています。[18]
  3. 3
    体を温めて横になりましょう。熱があると必ず寒気を感じます。暖かい毛布をかけて長椅子に横になりましょう。十分に重ね着をして、寒く感じないように何枚でも必要な枚数の毛布をかけましょう。体を温めるだけでは風邪は治りませんが、体を温めると体が風邪を撃退する間、ゆったりと心地よく感じます。汗をかくと風邪が治るという主張がありますが、これを裏付ける科学的な根拠はほとんどありません。汗をかいて風邪を治すことはできません。[19]
  4. 4
    塩水でうがいをしましょう。鼻づまりはしばしば喉の痛みを引き起こすため、塩水で定期的にうがいをしましょう。230gの水に大さじ1/4の食卓塩を入れて完全に溶かします。この塩水を少量口に含み、1回につき30秒程度うがいをした後に塩水を吐き出します。必要に応じてこれを繰り返します。
  5. 5
    喉の痛みを和らげるサプリメントを服用しましょう。こうしたサプリメントはほとんどの薬局で購入でき、その多くは喉止めドロップという形で販売されています。はちみつ、甘草、アカニレなどが入ったものを見つけましょう。
    • のど飴やお茶に含まれるはちみつには、のどの痛みを和らげて咳を抑える効果があります。[20]
    • 甘草の根は錠剤、または甘草湯として購入できます。30mlのぬるま湯に甘草の根500mg(錠剤の場合は一般に1と1/2錠)を溶かし、うがいをして吐き出します。[21]
    • アカニレは北米で何世紀にも渡ってハーブのサプリメントとして使用されてきました。アカニレは錠剤や粉末として販売されています。1、2か月間、毎日3-4錠(400-500mg)を服用しましょう。アカニレ茶を作るには、ぬるま湯2カップ(400ml)にアカニレの粉末大さじ2杯を加えます。風邪を引いている間はこれを1日3回飲用します。
  6. 6
    加湿器または吸入器を使用しましょう。体を休めている部屋で加湿器か吸入器を使用すると、部屋の湿度を保てるために快適に過ごせます。[22] これは鼻道や喉が乾燥して炎症を起こしている場合には特に有効です。加湿器は喉をいたわるのには効果的ですが、風邪の症状を緩和したり、風邪を早く治す効果は期待できないことに留意しましょう。
    • 加湿器や吸入器は、役に立つよりもむしろ害が大きいと示唆する研究もあります。加湿器は病原菌やカビ、有害物質などを放出することがあり、さらにはひどいやけどを引き起こすこともあります。加湿器の使用が適切かどうかは自身で判断しましょう。[23]
  7. 7
    ヴィックスヴェポラップを使用して鼻づまりを緩和しましょう。メイヨークリニックによると、実際にはヴィックスヴェポラップは鼻づまりを緩和しませんが、鼻が詰まっていてもその強い香りは脳に届きます。それによって、脳は呼吸ができると信じるため、病気による不安が軽減されます。気持ちを落ち着けるためにヴィックスヴェポラップを使用しましょう。[24]
  8. 8
    禁煙しましょう。喫煙は免疫機能を低下させて様々な風邪の症状を悪化させます。さらに喉や肺に負担をかけるため、快復を遅らせます。[25]
  9. 9
    病院へ行きましょう。どうしても病院に行かなくてはならない時もあります。[26] 次のような症状がある場合には病院へ行きましょう。
    • 39度を超える発熱
    • 風邪の症状が10日以上続く場合
    • 呼吸困難
    • 激しい耳の痛みや耳だれ
    • 混乱、見当識障害、発作
    • 嘔吐の繰り返しや腹痛
    • 首や顎のリンパ線の痛みを伴う腫れ
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このwikiHow記事について

自然療法医
この記事はZora Degrandpre, NDが共著しています。 デグランプリ医師はワシントン州在住の自然療法医です。2007年に自然療法医科大学、「National College of Natural Medicine」にてND(自然療法医師学位)を取得しています。
カテゴリ: 全般的健康

出典

  1. Simasek M, Blandino DA. Treatment of the Common Cold. Am Fam Physician. 2007;75(4):515-520
  2. De Sutter AI, Lemiengre M, Campbell H. WITHDRAWN: Antihistamines for the common cold. Cochrane Database Syst Rev. 2009;(4):CD001267; Taverner D, Latte J. Nasal decongestants for the common cold. Cochrane Database Syst Rev. 2007;(1):CD001953; Smith SM1, Schroeder K, Fahey T. Over-the-counter (OTC) medications for acute cough in children and adults in ambulatory settings. Cochrane Database Syst Rev. 2012;8:CD001831.
  3. http://www.webmd.com/cold-and-flu/8-tips-to-treat-colds-and-flu-the-natural-way
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  5. http://aaaai.org/conditions-and-treatments/library/allergy-library/saline-sinus-rinse-recipe.aspx
  6. http://webmd.com/allergies/ss/slideshow-nasal-irrigation
  7. http://aaaai.org/conditions-and-treatments/library/allergy-library/saline-sinus-rinse-recipe.aspx
  8. http://www.webmd.com/allergies/sinus-pain-pressure-11/neti-pots?page=2
  9. http://www.babycenter.com/0_how-to-use-a-bulb-syringe-or-nasal-aspirator-to-clear-a-stuf_482.bc
  1. http://webmd.com/cold-and-flu/8-tips-to-treat-colds-and-flu-the-natural-way
  2. Sanu A, Eccles R. The effects of a hot drink on nasal airflow and symptoms of common cold and flu. Rhinology, 2008;46(4):271-27
  3. Saxena RC, Singh R, Kumar P, Yadav SC, Negi MP, Saxena VS, Joshua AJ, Vijayabalaji V, Goudar KS, Venkateshwarlu K, Amit A. A randomized double blind placebo controlled clinical evaluation of extract of Andrographis paniculata (KalmCold) in patients with uncomplicated upper respiratory tract infection. Phytomedicine. 2010;17(3-4):178-185
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  6. Lissiman E, Bhasale AL, Cohen M. Garlic for the common cold. Cochrane Database Syst Rev, 2014;11:CD006206
  7. Hemilä H, Chalker E. Vitamin C for preventing and treating the common cold.Cochrane Database Syst Rev, 2013;1:CD000980
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  10. http://www.active.com/health/articles/running-with-sickness-can-you-sweat-it-out
  11. Paul IM, Beiler J, McMonagle A, Shaffer ML, Duda L, Berlin CM Jr. Effect of honey, dextromethorphan, and no treatment on nocturnal cough and sleep quality for coughing children and their parents.Arch Pediatr Adolesc Med. 2007;161(12):1140-1146.
  12. Agarwal A, Gupta D, Yadav G, Goyal P, Singh PK, Singh U. An evaluation of the efficacy of licorice gargle for attenuating postoperative sore throat: a prospective, randomized, single-blind study. Anesth Analg. 2009;109(1):77-8
  13. http://www.mayoclinic.com/health/cool-mist-humidifiers/AN01577
  14. http://www.npr.org/2011/01/07/132743646/Humidifiers-Dont-Do-Lick-Of-Good-Helping-Colds
  15. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/common-cold/expert-answers/nasal-decongestant/faq-20058569
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  17. http://familydoctor.org/familydoctor/en/diseases-conditions/colds-and-the-flu.printerview.all.html

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