自尊心を満たす方法

共同執筆者 Trudi Griffin, LPC

生まれた時から人はすでに自尊心を備えています。歳を重ねて、様々な意見や期待を耳にし、態度を目にしていくうちに、もともとの自尊心も変化していきます。自尊心とは、自分の才能を発揮して最善を尽くし、社会に貢献し、充実した人生を送る価値が自分にはあるという信念を指します。自尊心を高めていく過程は人間にとって自然なだけでなく、本質的で健全なことでもあるのです。

パート1(全3パート):考え方を切り替える

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    自分自身の態度が自分に及ぼす影響を理解する 自分に対する認識、自分に関することの話し方、人前での振舞い方が徐々に現実を形成していきます。自分を過小評価したり、けなしたりすることで自分の価値を否定し、人前で自分の才能を見くびるような発言をすると、控え目で自信がなく、むしろ部屋の家具の一部であるかのように受け取られます。謙虚さと自己否定は別物です。[1]
    • 逆に、自分の要素、才能、スキルを誇示すると自己中心的で傲慢な人だと思われてしまいます。実は、こうした態度は自信があるというよりも自分の不安を隠そうとしていることの現れです。自己否定と傲慢さの間にも方法はあります。この中道こそが自分の価値を認めつつ周囲とも対等に接する方法です。何年間も自分を過小評価してきた場合すぐにこのような考えに切り替えることは困難かもしれませんが不可能ではありません。[2]
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    自己愛に対する恐れを克服する 自己愛は自己陶酔や利己主義と並べて考えられることが多く、好ましくない内向性として捉えられがちです。これは英語において「愛」という言葉が余りに広義で、様々な形の愛を含んでいることに原因があるのかもしれません。また、善行や慈善的精神、自己犠牲とも深く混同されています。こうした行いはもちろん立派なものですが、単語が文脈から外れて独り歩きし、「わがまま」、「自己中心的」だと思われることを恐れて自分自身の要求や欲求を軽視して他人を優先していることも少なくありません。繰り返しになりますが、セルフケアを忘れずにバランスを保つことが必要です。[3]
    • 健全な自己愛とは、自分が自分の最大の理解者になることを意味しています。つまり、常に自慢げに振舞ったり自分のすばらしさを示すことで表現するものではありません。(このような態度は不安の表れです。)その代わりに、大切な友人に示す気配り、寛大さ、優しさ、思いやりを自分自身にも向けるということを意味しています。
    • 他人からどのように見られているのかという点で頭が一杯にならないよう注意しましょう。
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    自分の気持ちを大切にする 自尊心を高めるには、自分の心の声に耳を澄まし、自分の気持ちを大切にする一方で、他人の気持ちに即座に反応しないことが重要です。自分の気持ちを重視することで、周囲からの要求が不公平だということに気がつき、より上手く対処できるようになるでしょう。[4]
    • 自分に関わる物事の 決定権を他人に譲ってしまうことで自尊心は低くなります。決定権を委ねてしまえば、難しい決断を避けることができるので理想的に思えるかもしれません。ただ、自尊心を高めるには自分で自分に関することを決定していかなければいけません。これを怠ると、他人が決めたことの狭間で身動きがとれなくなってしまうでしょう。また、これまであなたの代わりに決定してきた人がいなくなってしまった時、途方に暮れてしまいます。
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    自己分析をする 私たちは、自分でなく他人に分析を委ねることを好む文化に身をおいています。下記を参考に自己分析を行ってみましょう。[5]
    • これまでどのような経験をしましたか?その経験が自分をどのように成長させたと考えますか?
    • 自分にどのような才能があると考えますか?少なくとも5つ挙げましょう。
    • 自分にどのようなスキルが備わっていると考えますか?才能とは生まれつきの要素で、スキルは後天的に学ぶものです。
    • 自分の長所はなんだと思いますか?短所ばかり考えることをやめましょう、十分すぎるほど行ってきたはずです。その代わりに長所に目を向け、それをいかに最大限に活かして自分の目標を達成するのかを考えましょう。www.viacharacter.org(英語)等を参考に、性格診断テストを受けてみるのも良いでしょう。
    • 夢は何ですか?それはすでに叶いましたか?なぜ叶ったのでしょうか(なぜ叶っていないのでしょうか)?
    • 自分の健康状態に満足していますか?なぜですか(なぜ満足していないのですか)?どのようにしたら望んでいる健康状態を手に入れることができると思いますか?
    • 充実感は何から得ることができると考えますか?実現できるように努力していますか?それとも周囲の人の幸せばかり考えて自分を疎かにしていませんか?
    • 自分にとって大切なこととは何でしょう?
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    自分の価値の基準を他人に置かない 誰かの期待に応えようとしていると自分自身に価値を見いだすことが難しくなります。残念ながら、多くの人がこのような状態で生きていて、何を専攻するのか、どのような職業を選ぶのか、どこに住むべきか、何人子供を設けるべきかといったあらゆる物事を両親や配偶者、友人、そしてメディアの価値観に基づき決定しています。[6]
    • これまでに下した決断を悔やみ、それによる心労や怒りを他の人に押し付けようとする人もいます。こうした人の意見はあまり耳を傾けないようにしましょう。不十分で不正確な情報であることが多いだけでなく、そもそも何も教えてくれないこともあります。
    • 健全な自尊心を備えている人は、培った見識を分けてくれるでしょう。そして、あなたが難局を乗り切ることができるよう指南してくれるでしょう。こうした人を自分の「メンター(相談相手)」として見つけましょう。
    • 他人の意見に基づいて子供の頃に築いた自信は捨てましょう。両親、保護者、学校の同級生など誰の意見なのかに関わらず、あなたの人となりを決定づけるものではありません。周囲の人間の意見によって自信を喪失してしまった人は、これまでの人生からこうした意見が誤っていたことを示す証拠を探し、切り捨てましょう。
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パート2(全3パート):肯定的な自己イメージを持てるようになる

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    存在価値があると自分に言い聞かせる 自分に対して現実的な励ましの言葉をかけることが大切です。自分の価値を隠さずに肯定するものなので、長期にわたり築かれた後ろ向きのイメージを改善していこうとしている時に役に立ちます。1日の中で時間を決めて、優れた人間であるということを自分に言い聞かせましょう。特別で、素晴らしく、好感が持てる人間であるということ、周りから愛されているということを伝えてあげましょう。[7]
    • 肯定的な言葉とは、自信を高め、周囲の人と同様に自分にも価値があるということを認識する方法の一つです。
    • 自己肯定を行う時は具体的に考えましょう。例えば「自分のことが好き」と考えるのでなく「自分は頭がよく、周囲に思いやりを示す人間だから自分のことが好き」というように考えましょう。
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    自分の価値を自分に証明する 自己肯定の難しいところは、肯定すれば自尊心が改善されという魔法の様に捉えられている傾向があるという点です。現実においては、肯定するだけでなく、それに従って行動することが必要です。これは責任を認識し受け入れることで達成されます。[8]
    • 責任感 とは、自分の態度、反応、自尊心の主導権は自分にあるということを認識するということを意味しています。エレノア・ルーズベルトの言葉にあるように「あなたの同意なしに誰もあなたに劣等感を抱かせることはできない」のです。これこそが最も重要な点です。つまり、周囲の人間や置かれた状況をあなたの低い自尊心の原因と捉えてしまうと前に進めません。
    • 自分の状況に対する責任を受け入れましょう。そして、こうした状況に対して何らかの決断を下しましょう。誰かが邪魔をしているとしても、打開しましょう。
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    自信をつける 自己のイメージを改善する際、自信をつけることがとても有効です。下記の方法を参考にしてみましょう。
    • 後ろ向きな考えを除外する:後ろ向きに考えてしまうことがあれば、その都度何か前向きなものに置き換える努力をしましょう。例えば「この試験、絶対に受からない」と不安になっている時は「しっかり予習をすれば受かる」というように置き換えましょう。[9]
    • 生活環境から負の要素を除外する:元気を与えてくれて支えてくれるような人と交流を持ちましょう。あなたや他の人に対して否定的な人は避けるようにしましょう。[10]
    • 自己主張をする 自分の要求を満たすために自己主張をすることで気分が良くなるでしょう。[11]
    • 目標を設定する 現実的な目標を設定し、達成することができたら自分ご褒美をあげましょう。[12]
    • メンタルヘルスの専門家の助けを得る セラピストのようにメンタルヘルスの専門家の助けを借りることを検討してみましょう。
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    自分と周囲の人を許す 責任を持つには、責めることで状況に対処することもやめなければなりません。責めることで自分自身と自分の行動から目をそらしています。また、責めていると後ろ向きな感情から抜け出せなくなり、どうしようもないという気持ちが続きます。つまり、自分が兼ね備えていない影響力を持った誰かや何かを認めているということを意味しています。[13]
    • 両親、政府、隣人を責めてはいけません。もちろん、こういった人たちのせいで不便を強いられているということもあるでしょう。それでも自尊心を損なう言い訳にはなりません。自己犠牲を捧げる必要もありません。強く完全な1人の人間として前に進む責任は自分のみに課されています。
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    逆境に負けない精神力をつける 逆境に負けない人は、難しい局面を乗り切る強い精神力を兼ね備えています。これは置かれている状況や難題を軽く見るということではありません。自分がその局面にどのように反応し打開するかということを意味しています。自分をおとしめるか、自分の価値を認識し踏ん張るかを選択する権利はあなた自身にあります。[14]
    • 難しい状況を乗り切るために、状況を打破するためにやらなければならいことに自分のエネルギーを集中させましょう。他の人もまたそれぞれの事情で手一杯で、必ずしも上手く対処しているわけではないということを知りましょう。
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    他人を喜ばせようとする習慣を断ち切る 他人を喜ばせることを優先しなくなると、自分の要望が表面化し、自分自身の幸せと自尊心のために努力をすることができるようになります。[15]
    • 鬱憤を溜め込むのではなく自分の気持ちを表現するようにしましょう。この時、他の人の気持ちも尊重しつつも、自分の気持ちを優先したことで借りを作ったように感じる必要はありません。
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    機会を逃さない 機会とは様々な形で訪れます。自信をつけていく過程の一環として、どんなに小さな機械も見逃さないようになることが大切です。[16]
    • 逆境をチャンスに変えましょう。成功者の多くはそうすることで現在の地位を手に入れています。
    • 逆境に直面したら、自分がより強い人間になる為の機会なのだと考えましょう。
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    家計をしっかりと管理する 多くの場合において、自尊心と経済状況は密接に関係しています。出費を伴う機会が巡ってきた際は注意深く検討しましょう。[17]
    • 老後のために貯蓄や投資をしましょう。老後のために限らず、貯蓄があると健全な生活を送ることができ、金銭的な自由があることによって経済的な不安を感じることもなく自尊心を高めていけるようになるでしょう。
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パート3(全3パート):自分の価値を認識する

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    仕事や収入に関係なく自分を認める 人となりでなく、その人の職業で評価をすることが普通の世の中では、収入や職種が原因で自尊心が欠如してしまう恐れがあります。「ご職業は?」と尋ねられた時に「私なんてただの〇〇です」といった答え方をしている人は、こうした自尊心の欠如に苦しめられている証拠です。「ただの〇〇」ではありません。何があろうとも、個性的で、価値があり、素晴らしい人間だということを忘れないでください。[18]
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    時間を大切にする 無理に無償で働いていたり、低収入で仕事を引き受けていて、職探し、家族との時間や、日々の生活のやりくりなど、他の側面ががおろそかになっていている人は、矛盾した価値観の板挟みになっている可能性があります。[19]
    • 一つ目の価値観は、高潔さや幸福感を実感するために奉仕活動にいそしまなければならない、あるいは地域活動に参加して社会的弱者の人を助けなければいけないという考えです。二つ目の価値観は自分で自己の価値を認識したり社会に貢献すれば報われるという考え方です。
    • こうした二つの相容れない価値観は 緊張関係 を生み出し、善意で動いている人の多くが時間や金銭面の問題に直面し、一度に多くのことをこなしていることで能力不足を感じてしまっています。
    • こうした状態が続くと、病気、感情の爆発、自発的に辞めてしまう、時間が足りないことに腹をたてるといった結末に至るでしょう。あるいは不健康な負のサイクルを継続して、あなた自身に悪影響を及ぼすだけでなく、子供や友人といった、身の回りの人たちにも悪いお手本を示してしまうことになります。自分の才能やスキルを軽視して無償あるいは安価で提供する必要に迫られた場合は、自分の時間を取り戻し、自分自身の評価を高めていくようにしましょう。
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    自分のための時間と自分以外の人のための時間のバランスを保つ できれば今以上に家族や友人と過ごす時間を増やしたい、と感じていますか?答えがイエスの人は、自分と大切な人のために時間を増やし、それ以外の人のために割く時間を削ることで人生が豊かになるということを理解しましょう。これが実現できれば、自尊心をどんどん高めていけるようになるでしょう。
    • 他人を助けるための時間を全て放棄しなければいけないというわけではありません。ただし、地域活動や奉仕活動に対する関わり方をより広い視野で見ることが必要です。最終的に大切なのは自分自身なのです。[20]
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    最後までやり通す 自己形成の中心的要素として自尊心を高めるという目標を維持しましょう。定期的にこれまでの進捗を確認する時間を設けましょう。焦ってはいけません。これまでの否定的な考え方や自己犠牲を払う行動を変えていくには時間がかかります。自分自身をできる限り目立たなくすることを基本として周囲の人と交流してきたのであれば、必要な変化を取り入れるには大変な勇気も必要です。それでも不可能ではありません。[21]
    • これまでのあなたを知っている人は、自己主張の強い新しいあなたに戸惑うこともあるかもしれませんが、心配する必要はありません。これは他の誰でもない、あなたのための道のりです。その過程で徐々に尊敬の念を勝ち得ていきましょう。これは、お人好しでいては、ほとんどの場合、手に入りません。
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    今を生きる 過去は教訓となりますが、本当に大切なのは今現在のみです。確かなのは「この瞬間」で、それ以外は不確定です。今のこの瞬間が満足のいく状態でない場合、次の瞬間で改善できるように努めなければいけません。[22]
    • これまで達成したことをノートに書き留めましょう。自信がなくなり、なすすべがないと嘆きたい気持ちになってしまったら、コーヒーをいれて、ゆったりと腰掛け、このノートを読み返しましょう。この時、新たな達成事項をさらに付け足すことができると良いでしょう。
    • 競争相手は自分だけだと考えましょう。こうした達成事項は、あなた自身の行動に基づく結果と、あなた自身がそれに対してどのように感じているかを記してあるものであって、それを他人がどう思うのか、同じようなことを周囲の人もやり遂げたかどうかといった点は重要ではありません。
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ポイント

  • 多くの人が10年に1回、自己を再形成する傾向にあります。変化を楽しみ、これまでに得た知識を思い出して活かしましょう。
  • 中身のない言葉と自己肯定の言葉をはき違えないように気をつけましょう。自尊心を高めていくうえでの中身のない言葉とは、自分の心に響かない格言、激励の言葉、既存概念などを指します。
  • 日々の生活の出会いのすべてが何らかの機会を含んでいます。周囲の人に関心を示し、新しいことを学ぶために一緒の時間を過ごしましょう。また、様々な人の意見に耳を傾けると、自分が直面している問題や懸念を大局から見つめられるようになるでしょう。
  • 過去から自由になりましょう。今現在に意識を全て集中させましょう。謙虚さは最大の賞賛に値し、尊敬の念を持つことが調和の源です。実際、愛情に勝るものはありません。自分がこのように接してもらいたいという態度で周囲に接するようにしましょう。
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注意事項

  • 多くのことをこなそうとすると圧倒されてしまいます。やらなければならない事が増えていくと、できていないことが目につき自信が損なわれていきます。時に、できる事すらできないと信じ込んでしまったり、逆にできない事をできると信じ込んでしまうかもしれません。一息つき、自分の人生が向かっている方向を定期的に見直しましょう。
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このwikiHow記事について

認定カウンセラー
この記事はTrudi Griffin, LPCが共著しています。 トゥルーディ・グリフィンはウィスコンシン州に住む認定カウンセラーです。2011年にマーケット大学にて臨床精神衛生カウンセリングの修士号を取得しています。
カテゴリ: 人間関係

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