肩こりを治す方法

共同執筆者 Robert Borer, DC

“肩こり”は通常深刻な病状ではありませんが、そうはいっても、日常生活に支障を来たしたり、寝つきの悪さを引き起こすため、できるだけ早い段階で治療しておくに越したことはありません。肩こりの主な原因として、長時間無理な体勢で仕事をする、寝相が悪い、運動による筋肉痛、不安やストレス、あるいは健康上の問題、などが挙げられます。肩こりでお悩みのみなさんは、ぜひ以下の方法に従って解消しましょう。

8の方法1:
熱いものや冷たいものを使った治療法

  1. 1
    温湿布を試してみましょう。熱は硬直した筋肉を緩める効果があります。[1] さらに、湿布による熱は首に浸透しやすく、ただ単に首を温めるよりも効果的です。[2] 熱い湿布を一日3回、少なくとも20分間、頸部の後ろ側にあててみましょう。
    • 温湿布パッド(ドラッグストアで購入できます)は首を温めるのには最適です。温度調節もしやすく(電動のものや、電子レンジで加熱するタイプのものもあります)、長時間あてることもできます。合わせて、湯たんぽ、熱いシャワーまたは熱い風呂も首を温めるのには有効です。
  2. 2
    熱いタオルを首に掛けましょう。タオルを熱湯に浸すか、またはタオルに熱湯をかけます。あるいは、そのタオルを乾燥器に5~7分ほど入れても良いでしょう。熱を保ったまま、水滴が落ちない程度に乾かすことができれば、さらに使い勝手が良くなるはずです。首が凝ったり、痛み出した時は、熱いタオルを首に掛けましょう。
  3. 3
    アイスパック(氷嚢)を使って首の痛みを和らげましょう。冷たいものは、局所的な痛みを緩和すると同時に、筋肉痛の原因となる乳酸の堆積を抑える働きがあります。[3][4] アイスパックを首の凝りを感じる部分(通常は首の後ろの髪の生え際)にあてます。そのまま10~15分間あてたままにしましょう。それを2時間ごとに繰り返してください。[5]
    • もっと楽な姿勢で首を冷やすこともできます。肘掛椅子やソファーに腰を下ろして、首を背もたれに置きます。そして、アイスパックを肩と首の下部分の間に置きます。そのまま背もたれと首の間にパックを挟んで、じっくり首を冷やしましょう。
    • 専門家の中には、冷たいものは筋肉を収縮させるため、かえって凝りを悪化させると考える人もいます。[6] みなさんの首の状態に合わせて、最適な方法を選びましょう。
    • 鋭い痛みを感じる場合は、最初の48~72時間は冷温による治療を試し、その後、熱による治療に切り替えましょう。[7]
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8の方法2:
ストレッチによる首の凝りの解消

  1. 1
    頭を前後に傾けましょう。筋肉の硬直や筋肉痛による首の凝りは、ほとんどの場合、いくつかのエクササイズを実践すれば解消することができます。顎を胸に向けて傾けることで、首の後ろ側の筋肉を伸ばします。その後、顎を上に向けて首の前側の筋肉を伸ばします。この運動を何度か繰り返しましょう。
    • 強い痛みを感じた場合は、首を前後に傾け過ぎないようにしましょう。無理はせず、筋肉を若干伸ばすだけで構いません。
  2. 2
    頭を横に傾けましょう。一方の肩に向かって首を傾けることで、首の横側の筋肉を伸ばします。その後さらに、反対方向の肩に向かって首を傾けましょう。痛みが多少は和らぎ、筋肉がほぐれるのを実感するまで続けましょう。
  3. 3
    頭を左から右へ回します。肩こりのみなさんにとって、往々にしてこの動作が最も痛みを感じるはずです。ゆっくり少しずつ回すようにしてください。頭を左から右へと回す動作を数分間続けます。
  4. 4
    激しい運動を控えましょう。肩こりが始まってから最初の数日は運動量を減らすのが賢明です。[8] 運動量を減らすことで症状の進行を抑えるとともに、患部の炎症を緩和することができるでしょう。肩こりの症状が現れてから2~3週間は、以下のようなスポーツやエクササイズは避けてください:
    • サッカー、ラグビー、ホッケー、といった激しいコンタクトスポーツ
    • ゴルフ
    • ランニングまたはジョギング
    • ウェートトレーニング
    • バレエ
    • シットアップやレッグリフトのような腹筋運動
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8の方法3:
医師の診察を受ける

  1. 1
    痛みが一向に取れない場合は医師に診てもらいましょう。時として肩こりは、頸椎の歪みや神経根症といった深刻な疾患の兆候となります。このような疾患は決して自然に治るものではありません。数日にわたって凝りが続く場合は、医師に連絡して本格的な検査が必要かどうか尋ねましょう。[9]
    • 場合によっては、かかりつけの医師に抗炎症剤を注射してもらうことになるでしょう。中でもコルチゾンは、直接凝りのある場所に注射することで、凝りを引き起こしている頸部の炎症を抑えることができます。[10]
  2. 2
    不安の度合いをチェックしましょう。肩こりは、不安に起因する肉体的な緊張によっても起こります。自身の肩こりが不安によるものだと思う場合は、医師やカウンセラーに不安治療について相談しましょう。[11]
  3. 3
    深刻な自覚症状がある場合は検査を受けましょう。例えば、髄膜炎は細菌感染によって脳の周辺が炎症を起こす病ですが、その主な症状の一つが肩こりです。[12] また、肩こりは心臓発作の先触れともなります。[13] 肩こりとともに以下のような症状が現れた時は、早急な検査が必要になります:
    • 発熱
    • 嘔吐や吐き気
    • 顎を胸に付けることが困難
    • 胸の痛み、または左腕の痛み
    • めまい
    • 上体を起こすのが困難、起立運動ができない、歩行困難
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8の方法4:
痛み止め療法

  1. 1
    局所的な鎮痛薬を試してみましょう。また、メンソールなど肌や筋肉に清涼感を与える成分の入った軟膏は肩こりの解消にてきめんです。一般的な軟膏として、タイガーバーム、ベンゲイ、アスパークリームなどがあります。
    • 鎮痛薬を自作することもできます。小鍋に大さじ2杯分のココナッツオイルと大さじ一杯分の蜜蝋を入れて中火にかけます。さらに、ペパーミントオイルとユーカリオイルをそれぞれ5滴ずつ加えます。そして、その油の溶液をメイソンジャーのようなガラス容器に移して蓋をします。温度が下がったのを確認して、首やその周辺に塗りましょう。
  2. 2
    イブプロフェンやアスピリンを服用しましょう。イブプロフェンやアスピリンのようなNSAID(非ステロイド性抗炎症薬)は効果的な鎮痛薬で、なおかつ薬局などで入手が容易な錠剤です。定められた使用量に従って服用しましょう。
  3. 3
    筋弛緩剤を試してみましょう。筋弛緩剤は筋肉を和らげ、首の凝りや痛みを解消するのに効果的です。ただし、効果の持続時間は短いため、応急の痛み止めとして使用しましょう。就寝の直前に服用するのが最も効果的です。[14] 筋弛緩剤は、ストレッチや加熱・冷却療法が上手くいかない場合に限り服用するのが無難です。
    • さらに注意点として、筋弛緩剤には鎮痛作用以外の効能があります。副作用を避けるためにも、使用上の注意をよく読んで適切な量を服用してください。
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8の方法5:
寝る準備をする

  1. 1
    頭を正しく支える枕を使用しましょう。時として、朝起きた際に肩こりを覚える場合は、枕が原因と考えられます。みなさんの寝る体勢に合わせて、肩こりを最小限にする枕を選びましょう。[15] 低反発素材の枕であれば無理なく首を支えることができるため、睡眠中に首をリラックスさせることができるでしょう。
    • 横向きの体勢で寝る場合は、顔が真下に向くと首に負担がかかるため、頭を真っ直ぐに維持できる枕を選びましょう。
    • 仰向きの体勢で寝る場合は、頭を真っ直ぐに維持し、なおかつ顎が胸に付かないようにする必要があります。後ろから首を圧迫するような枕は避けましょう。
  2. 2
    羽毛枕は1年で取り換えましょう。羽毛は首に負担をかけない優れた素材ですが、1年も使用すればその柔軟性は失われてしまいます。長期にわたって羽毛枕を使用した後に肩こりを覚えるようであれば、枕の替え時ということです。[16]
  3. 3
    枕を使わずに寝てみましょう。多くの医師が、首のストレッチなどをしてから数日間は、枕を使わずに寝ることを勧めています。[17] これは症状を緩和するのに役立つとともに、普段の寝相の悪さによる凝りを予防することにもつながります。
  4. 4
    敷布団に十分な堅さがあるか確かめましょう。背骨や首を満足に支えられない敷布団は肩こりの原因となります。敷布団を購入してから何年も経過している場合は、新しいものに取り換えましょう。
    • 敷布団を裏返して使用するのも有効です。時には敷布団を裏返すことで型崩れを防ぎましょう。ただし、メーカーによる取扱上の注意に従ってください。敷布団の種類によっては裏返しにできないものもあります(例えば、枕が接続しているものなど)。
  5. 5
    うつ伏せで寝るのは避けましょう。うつ伏せで寝ると、首が常に一方向に固定されるため、背骨や首に大きな負担がかかります。横向きや仰向けで寝るようにしてください。たとえ睡眠中にうつ伏せになったとしても、最初からうつ伏せの体勢で寝るよりは、うつ伏せになっている時間は短くて済みます。[18]
  6. 6
    1日7~8時間の睡眠をとるようにしましょう。十分な休養によって、体の機能を自然に回復させることができます。夜中に歩き出す、あるいは寝つきが悪い、といった睡眠障害によって肉体の回復に必要な休養を十分に取ることができない場合は、首の痛みをさらに悪化させることになります。睡眠は毎晩しっかりとるようにしましょう。[19]
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8の方法6:
マッサージやその他の治療法

  1. 1
    首のマッサージをしましょう。マッサージセラピーは肩こりの解消に最も有効な方法の一つです。みなさんご自身でマッサージをする場合は、以下の方法に従って行いましょう:
    • まず、ご自身の手を使って首の後ろを擦って温めます。
    • 指先で少し圧力を加えながら円を描くように首を擦ります。凝りのある箇所を集中的に擦りますが、さらに、痛みを緩和するために、首全体を擦ることも大切です。[20]
    • 首の上から下まで、この動作を数分間繰り返しましょう。
  2. 2
    マッサージセラピーを受けましょう。セラピストにみなさんの体のどの箇所に張りがあるのかを特定してもらいましょう。首に凝りを覚える一方で、実際のところ、その原因が背中や肩の筋肉の張りであることも珍しくありません。
    • 保険証をチェックして、みなさんの保険がマッサージをカバーできるかどうか確認しておきましょう。
  3. 3
    針治療を試してみましょう。針治療は、細い針を体の様々なツボに刺すことで、痛みやその他の苦痛を緩和する中国発祥の治療法です。針の効果を疑問視する人もいますが、慢性的な肩こりを抱えた多くの人々がその効能を支持しています。[21]
    • まずは、本格的な針治療を受ける前に、鍼灸師に具体的な肩こりや首の痛みの治療について相談してみましょう。
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8の方法7:
その他の家庭療法

  1. 1
    マグネシウムのサプリを服用しましょう。肩こりや首の痛みに対する効果が科学的に実証されているわけではありませんが、多くの人々によって、マグネシウムには衰弱した筋肉の痛みを緩和し、体をリラックスさせる効果があると考えられています。
    • 年齢や性別にもよりますが、マグネシウムの1日の摂取量は310~420ミリグラムが適量とされています。[22] 決してそれ以上は摂取しないでください。
  2. 2
    エプソム塩を風呂に入れてみましょう。こちらも筋肉痛に対する効果が証明されているわけではありませんが、エプソム塩(硫酸マグネシウム)は入浴剤として広く使用されています。[23]
  3. 3
    グアシャを試してみましょう。グアシャは、スプーンやヘラで背中を擦って傷跡を付ける治療法で、中国やベトナムで広く実践されています。傷跡を付けることで患部の血行を改善するとともに、毒素やその他の不純物を排出する効果があると言われています。グアシャの効果については現在多くの科学的実証が進められています。中には注目すべき臨床結果もいくつか発表されています。[24]
    • グアシャの効果もまた議論の的です。軽いとはいえ、実際に肌を傷つけるため、見た目も良くはありません。また患者によっては、爽快感や期待した効果を得ることができない場合もあります。
    • グアシャによる治療には注意を要します。ヘラが肌に合わない場合は、直ちにセラピストにその旨を伝えましょう。肌荒れや不快感が起こってしまっては意味がありません。
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8の方法8:
再発の予防

  1. 1
    仕事場の環境を整えましょう。肩こりに悩む多くの人が、人間工学的観点から見て、不合理な環境で仕事をしています。足がしっかり地面に付くように椅子の高さを調節し、楽な姿勢で腕をデスクの上に置きましょう。
    • コンピューターのモニターは、目線の高さに来るようにしましょう。
  2. 2
    長時間座り続けてはいけません。一日中、あるいは長時間椅子に座って仕事をする際は、頻繁に休憩を入れましょう。立ち上がって動き回ることで筋肉を伸ばし、長時間にわたる筋肉の硬直を防ぐことができます。
  3. 3
    頻繁に携帯電話を見下ろすのも禁物です。絶えず首を下に向けていると、少しずつ首に負担をかけることになります。携帯電話やタブレットは常に目線の高さに挙げるように心がけましょう。
  4. 4
    重い荷物の入ったバッグを片方の肩にかけるのは避けてください。重いものを片方の肩にかけていると、左右不均等な形で肉体に負荷をかけることになります。首や背中がそれを矯正しようとするため、肩こりを引き起こします。代わりに、重い荷物を運ぶ際は、バックパックや車輪の付いたスーツケースを使用しましょう。
  5. 5
    適切な方法でトレーニングをしましょう。不正確に行うウェートトレーニングは、肩こりの主な原因の一つです。ウェートトレーニングは安全な方法で行わないと、筋肉を傷め、神経を圧迫することになります。インストラクターの指示に従って、正しい姿勢でトレーニングをしましょう。
    • ご自身の能力以上の負荷をかけてはいけません。確かにウェートトレーニングに負荷はつきものですが、重量を支えきれずに倒れたりすれば大怪我につながります。みなさんの体力や筋力に合わせて適切な重量を選びましょう。
    • 一週間に行うウェートトレーニングの回数にも注意しましょう。筋肉の回復には時間が必要です。トレーニングの回数が多すぎると、肉体に過度の負担をかけてしまいます。
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ポイント

  • さらに、カッピング法(カップを患部に当てて血を吸い出す治療法、吸角法とも)、灸、気功なども試してみましょう。
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注意事項

  • 痛みのある筋肉を鍛えようとすると、さらに痛みは悪化します。経験則からそれを習慣にしているみなさんもいるかもしれませんが、やめた方が賢明です。
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このwikiHow記事について

カイロプラクティック医師
この記事はRobert Borer, DCが共著しています。 ボーラー医師はミシガン州在住のカイロプラクティック医師です。妻であるシェリー・ボーラ医師と共に、家族で経営しているカイロプラクティックサービスの運営にあたっています。1999年にアイオア州にあるカイロプラクティック専門大学、「Palmer College」にてカイロプラクティックの専門職学位を取得しています。
カテゴリ: 全般的健康

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