硬い便を柔らかくする方法

共同執筆者 Chris M. Matsko, MD

便が硬くて水分が少ないと、排便時に痛みを伴います。また、硬い便が腸を塞ぎ、排便されにくくなると痛みの原因になります。食事や生活習慣を変えることによって、こうした問題を解決できます。以下に紹介する方法を試しても改善しない場合は、医師に相談し強化療法を受けましょう。

3の方法1:
食事で便を柔らかくする

  1. 1
    飲水量を増やす 食物が消化管を通過する際に、体が脱水に傾くと、体の水分が奪われ、水分の少ない硬い便になります。水を十分に摂取すれば、便が柔らかくなり、便通が楽になります。[1]
    • 医師が推奨する1日の飲水量は、コップ8杯程度(約2リットル)です。ただし、活動レベルや気候によっては、この量では十分でないこともあります。
    • 頭痛、疲労、めまい、吐き気などの頻度が高い、尿の回数が少ない、尿の色が濃く濁っている、発汗量が少ない場合は、水分が足りていない可能性があります。[2]
  2. 2
    軽い緩下剤的作用のある食品や食物繊維が多く含まれる食品を摂る プルーンなど食物繊維が豊富な食品には、ソルビトールが含まれます。ソルビトールは便の水分量を増やし、便通を楽にします。[3][4][5]
    • プルーンまたはプルーン・ジュース
    • 西洋ナシ
    • プラム
    • リンゴ
    • アプリコット
    • ラズベリー
    • イチゴ
    • 豆類
    • エンドウ
    • ホウレンソウ
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    食物繊維の摂取量を増やす 食物繊維は、消化されない植物栄養素です。体内では食物繊維は吸収されず排泄されます。つまり、便を柔らかくなり、便の量が増え、排便が楽になります。[6]
    • 食物繊維の1日の推奨量(25~30g)を摂取している人はほとんどいません。[7]水分を含んでジェル状になる水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維は、どちらも必要な食物繊維です。
    • 水溶性食物繊維は、オート麦、エンドウ、豆類、リンゴ、柑橘類の果物、ニンジン、大麦に含まれます。
    • 不溶性食物繊維は、全粒小麦粉、小麦ふすま、ナッツ類、豆類、カリフラワーやインゲンなどの野菜に含まれます。
    • 植物の多くは、水溶性の食物繊維も不溶性の食物繊維も含まれています。様々な穀類や野菜を摂ることによって両方の食物繊維を摂取することができます。
    • 水と食物繊維の摂取量を増やせば、効果的に水溶性食物繊維を溶かすことができます。
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    ヨーグルトを食べて、健康的な腸内細菌を保つ 消化管で効果的に食物を消化するためには、細菌のバランスを適切に保たなければいけません。細菌群のバランスが崩れると便秘になったり、栄養分の吸収が阻害されたりします。生きた乳酸菌を含むヨーグルトやケフィアなどの発酵乳製品は、腸内細菌の回復やバランスの調整に役立ちます。また、以下の理由で硬くなった便を柔らかくする働きがあります。[8]
    • 過敏性大腸症候群
    • 原因不明の下痢または便秘
    • 抗生物質の服用後、一部の常在腸内細菌が死滅したことによって生じた下痢または便秘
  5. 5
    食事にサプリメントを取り入れ、健康的な消化を促す ただし、サプリメントの中には、服用している薬の作用を変えるものもあるため、必ず最初に医師に相談しましょう。
    • 食物繊維のサプリメントを試す 食物繊維のサプリメントを摂取すると、便の量が増え、柔らかくなり、便通が楽になります。こうしたサプリメントは膨張性下剤と呼ばれることが多く、別の種類の下剤を使用する前に試してみましょう。活性成分として、メチルセルロース、オオバコ、カルシウムポリカルボフィル、グアーガムが配合されているもの(例えば、イージーファイバー、オオバコダイエット、ネイチャーメイド食物繊維など)を探します。[9]
    • プロバイオティクスのサプリメントを試す プロバイオティクスは、自然に発生する腸内細菌のような細菌または酵母菌です。プロバイオティクスの摂取は、下痢と便秘を繰り返している、または過敏性大腸症候群の症状に役立ちます。[10]
  6. 6
    コーヒー1杯で腸を刺激する コーヒーには穏やかな緩下剤効果があるため、毎日の食事にコーヒー1~2杯を取り入れると、腸の規則的な運動の維持に役立ちます。
    • すでに毎日コーヒーを飲んでいる人は、コーヒーの緩下剤効果に体が慣れてしまっている可能性があるため、少し量を増やす必要があります。
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3の方法2:
生活習慣を変える

  1. 1
    便秘の原因になる食品の摂取を減らす 便秘の原因になる食品の多くは、食物繊維が少なく、脂肪と糖分が多く含まれています。こうした食品を摂ると、食物繊維が十分摂取する前に満腹を感じてしまいます。便秘の原因になる食品は以下の通りです。[11][12]
    • 牛乳とチーズ
    • カボチャ
    • 菓子パン、プリン、あめ、ケーキなどの甘い食品
    • 砂糖、塩、油脂類を加えた出来合いの食品や加工食品[13]
  2. 2
    食事は1品の量を多くするのではなく、量を少なめにして品数を多くする 食事を規則正しく食べると、消化管への刺激が一定して抑えられ、健康的な消化が進み、便通が規則正しくなります。
    • 体が食物をきちんと消化できるようゆっくり食べましょう。食べる速度が速すぎると食べ過ぎを招き、消化管に負担がかかります。
    • 食物が消化されやすくなるようよく噛み、一口の量を少なめにします。
  3. 3
    1日30分以上の運動をする 運動は腸の収縮を刺激し、食物の移動を促します。[14]
    • 運動は、早歩き、水泳、ランニング、サイクリングなどのように心拍数が上がる運動を行いましょう。
    • 驚くほど早く効果が現れることがあります。いつでもトイレに行けるようにしておきましょう!
    • 健康面に問題があり、運動してよいかわからない場合は、最初に医師に相談しましょう。
  4. 4
    日常生活のストレスを減らす ストレスは便秘と下痢を引き起こすことがわかっています。どちらの場合も、便は硬く、水分の少ない状態です。以下のようなリラクセーション療法を試しましょう。: [15]
    • 深呼吸
    • ヨガ
    • 瞑想
    • 太極拳
    • マッサージ
    • 落ち着く音楽を聴く
    • 落ち着く場所を思い浮かべる
    • 体中の様々な筋肉を意図的に緊張させたり、緩めたりする 漸進的筋弛緩法を試しましょう。
  5. 5
    毎食後、トイレで過ごす時間をとる 同時に便意を促すリラクセーション療法を取り入れましょう。[16][17][18]
    • 食後約30分後に、10分以上トイレで過ごします。
    • 膝がお尻より高い位置にくるように、低い踏み台に足を置きます。こうすることによって、排便が楽になります。
  6. 6
    バイオフィードバック療法で骨盤底筋を緩める方法を知る この療法によって、排便が楽になります。[19]
    • 専門家が、機械を使って直腸の張力を検査します。また、骨盤底筋を緊張させたり緩めたりしながら筋肉を鍛える手助けをします。
    • 医師に従事している専門家を訪ねるか、信頼できる専門家を医師に紹介してもらいましょう。
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3の方法3:
薬を使う

  1. 1
    医師に相談する 処方薬のなかには(例えばオピオイドなどの鎮痛剤)便秘を引き起こすものもあります。医師は、薬を変えたり、弱めの便秘薬を追加したりすることもあります。または、市販薬や強めの処方薬を勧めることもあります。以下のような症状がある場合はすぐに病院に行きましょう。:[20]
    • 直腸出血
    • 著しい体重の減少
    • 疲労
    • 激しい腹痛
  2. 2
    潤滑剤として少量のミネラルオイルを摂る 正しい摂取量については医師に相談しましょう。[21][22]
    • ミネラルオイルは食物の十分な吸収を阻害する可能性があるため、食後2時間以上してから摂取します。
    • 摂取してから6~8時間以内に効果が現れます。
    • 横になって摂取してはいけません、誤って気管に入ると肺炎を起こす可能性があります。このため、7歳未満の小児は摂取してはいけません。
    • 妊娠中はミネラルオイルを摂取してはいけません。長期間にわたって摂取すると、栄養の取り込みが阻害されたり、新生児の出血の原因になったりすることもあります。
  3. 3
    便軟化剤を試す 便軟化剤は腸から水分を取り出して、水分を含んだ便にします。[23]
    • 一般的な便軟化剤には、ベンコールやビーマスなどがあります。
    • 便軟化剤の服用時は、毎日,水を2~3杯多めに飲みます。
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    浸透圧性緩下剤を使って便の水分を増やす 浸透圧性緩下剤は、腸内で水分を生み出す作用があります。効果が現れるまで数日かかることもありますが、腸の収縮を刺激し、排便を促す作用もあります。一般的な浸透圧性緩下剤には、以下の成分が含まれます。:[24][25]
    • マグネシア乳(水酸化マグネシウム)
    • クエン酸マグネシウム
    • ラクツロース
    • ポリエチレングリコール
  5. 5
    刺激性下剤の使用を考慮する 便が腸を通過できるほど柔らかい状態の場合、刺激性下剤は効果的ですが、腸が収縮して排便が起きるわけではありません。刺激性下剤が収縮を促します。効果は、12時間以内に現れます。一般的な刺激性下剤には以下のものがあります。: [26]
    • センナ
    • ビサコジル
    • ピコスルファートナトリウム
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    宿便を出す方法 硬く、水分の少ない便が直腸を塞いでいる場合は、坐薬や浣腸を使ったり、摘便を行ったりします。[27][28]
    • 坐薬は、カプセル状の薬剤で、薬剤を肛門に入れ、溶かして吸収させます。
    • 浣腸は、液状の薬剤で、肛門から大腸に注入します。浣腸は、医者が行います。
    • 摘便は、医者または看護師が行う処置です。手袋をはめ、潤滑剤をつけた2本の指を直腸に挿入して埋伏糞便を解体・除去します。[29]
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注意事項

  • 妊娠中の人は、医師に相談せずに市販薬を含む薬剤を服用してはいけません。
  • 小児に薬を飲ませる場合も、医師に相談しましょう。
  • 医薬品の説明書をすべて読み、医師の指示に従いましょう。
  • 別の薬剤、漢方薬、サプリメントを使用している場合は、併用してもよいかどうか医師に相談しましょう。
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このwikiHow記事について

家庭医(かかりつけ医)
この記事はChris M. Matsko, MDが共著しています。 クリス・M・マツコ医師はペンシルバニア州在住の内科医です。マツコ医師は2007年にテンプル大学医学部から医学博士号を授与されています。
カテゴリ: 全般的健康
  1. http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/consumer-health/expert-answers/probiotics/faq-20058065
  2. http://www.nhs.uk/conditions/pregnancy-and-baby/pages/constipation-and-soiling.aspx
  3. http://www.mayoclinic.org/drugs-supplements/laxative-oral-route/description/drg-20070683
  4. http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/nutrition-and-healthy-eating/in-depth/added-sugar/art-20045328
  5. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/irritable-bowel-syndrome/basics/lifestyle-home-remedies/con-20024578
  6. http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/stress-management/in-depth/relaxation-technique/art-20045368?pg=2
  7. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/constipation-in-children/basics/lifestyle-home-remedies/con-20034665
  8. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/constipation-in-children/basics/alternative-medicine/con-20034665
  9. http://www.nhs.uk/Conditions/Constipation/Pages/Treatment.aspx
  10. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/constipation/basics/treatment/con-20032773
  11. http://www.nhs.uk/Conditions/Constipation/Pages/Symptoms.aspx
  12. http://www.mayoclinic.org/drugs-supplements/laxative-oral-route/proper-use/drg-20070683
  13. http://www.mayoclinic.org/drugs-supplements/laxative-oral-route/before-using/drg-20070683
  14. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/constipation/basics/treatment/con-20032773
  15. http://www.nhs.uk/Conditions/Constipation/Pages/Treatment.aspx
  16. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/constipation/basics/treatment/con-20032773
  17. http://www.nhs.uk/Conditions/Constipation/Pages/Treatment.aspx
  18. http://www.nhs.uk/Conditions/Constipation/Pages/Treatment.aspx
  19. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2780143/
  20. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2780143/

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