眼精疲労を和らげる方法

共同執筆者 Theodore Leng, MD

疲れて目が痛み、頻繁に頭痛がするなら、眼精疲労が疑われます。長い一日の仕事を終えた後、あるいは一日の終わりにやっと疲れ目に気付くことも多いでしょう。コンピューターの画面や小さな物体を見つめ続けて目が疲労しているのかもしれません。理由が何であれ、目を休め、鍛え、ドライアイの症状を緩和する様々な方法があります。自己治療で症状が改善しない場合、悪化し続ける場合には、眼科医の検査を受けましょう。

パート1(全4パート):目を休め、リラックスさせる

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    鎮静用のアイマスクを作る 眼精疲労の回復効果のあるアイマスクを作ります。両眼をカバーするサイズの小さなタオルを冷えた滅菌水で濡らします。タオルの水を完全に絞り切り、両目を覆う大きさに縦に折るか巻きます。横になって目にタオルを被せ、2〜7分間そのままにします。好きなだけ頻繁にこれを繰り返します。
    • 冷湿布(氷等)やティーバッグで代用しても構いません。ティーバッグにはタンニンが含まれており、血管を収縮させ、眼精疲労を軽減する効果があります。
    • 瞼にキュウリのスライスを載せる方法は避けましょう。細菌汚染の恐れがあります。
    • さらにリラックス効果を高めたい場合は、マスクを使う前に、ローズウォーターあるいはラベンダーオイルを数滴アイマスクに染み込ませるか、まぶたに塗ってマッサージします。[1]
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    照明を調整する 眩しい照明、無駄な照明、蛍光灯は消しましょう。こういった照明の元では目の調節が難しくなります。明るい光源は目と身体を過度に刺激し、過敏反応を引き起こしたり、苛立ちや疲労全般の原因となります。電球を暖色や柔らかい光源に変え、快適な照明環境を作りましょう。調光スイッチを使って明るさを調整するのもよいアイデアです。家族それぞれが自分の好みの明るさに設定できるでしょう。[2]
    • 自然採光は、コンピューターのモニターにグレアを発生させ、眼精疲労を増加させる恐れがあります。グレアを軽減する反射防止スクリーンを使用しましょう。[3]
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    モニターのグレア、明るさ、コントラストを調整する コンピューターのモニターや画面の前で長時間作業するなら、[4]目のモニターへの近づけ過ぎに注意します。また画面表示の明るさとコントラストを快適に感じられる設定に調整します。モニター調整用の便利なツールを提供しているウェブサイトを参考にしましょう。[5]モニターの両脇が室内で最も明るくなるはずです。眩しい光を減らすには、モニターに自然光が90°で当たる向きに設置します。
    • ブラインドやカーテンを閉めると、画面のグレアが低減されます。[6]
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    モニターの色(色温度)を調整する モニターの色温度を室内の環境の照明に合わせて調整します。青みがかった光は避けましょう。目の調整機能が常に活動し、目の疲労につながります。[7]モニターの色温度は室内の照明とできるだけ同等にします。自然光を制限し、柔らかい明るさに調節しましょう。
    • モニターのバックライトのちらつきも調整する必要があります。目は常にちらつきに合わせて調整機能を働かせており、これも眼精疲労につながります。眼精疲労の問題を解決するには、ちらつきを修正できないモニターは交換します。[8]
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パート2(全4パート):瞼と焦点調整の鍛錬

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    瞼を鍛える 他の筋肉と同様、目の周囲の筋肉も鍛えることができます。コンピューターで作業した後、あるいは作業の合間に、瞼の訓練を行いましょう。目を半分閉じます。上瞼が絶えず震えていることに注目します。これはまばたきをしない場合の通常の目の反応です。[9]この瞼の震えを約5秒間止めることに集中してみましょう。
    • 瞼を途中まで閉じ、震えを止めることに集中すると、実際に眼精疲労を緩和する効果があります。また、目を細めると、瞳孔が一時的に縮瞳して小さくなり、光を屈折させるため、より良く物が見えるでしょう。
    • 頻繁に目を細めるのは避けます。頭痛の原因となったり、眼精疲労を悪化させる恐れがあります。[10]
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    リラックスして呼吸する 瞼を途中まで閉じた後、ゆっくりと閉じていき、瞼の力を抜いてリラックスさせます。その際、何度か呼吸します。呼吸は血液中の酸素を増やすだけでなく、循環機能全般の向上につながります。[11]息を吸い込む時、酸素が豊富な新鮮な空気が鼻から入って目に送られるイメージを思い浮かべます。口から息を吐きます。これを1〜2分間繰り返します。
    • この訓練の目的は、目をリラックスさせ、瞼の筋力を強化することです。[12]
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    目の集中訓練(調節と輻輳)を行う 異なる距離にある物体に順番に焦点を合わせると、眼精疲労がいくらか緩和されます。休憩をとって目に注意を向けます。まばたきは目に潤いを与えます。まばたきをするのを忘れないようにしましょう。焦点を合わせる訓練を始めます。手にペンを持った腕を真直ぐ伸ばし、ペン先に焦点を合わせます。一定のペースでペンをゆっくり鼻先に近づけていきます。[13]遠く離れた物体、そして近くにある物体に焦点を合わせる練習を時々取り混ぜながら、手に持ったペン先に焦点を合わせる訓練を5〜10回ほど繰り返します。[14]この訓練で眼精疲労が和らいでいきます。
    • この焦点調節の鍛錬は、視力を改善し、目への負担を軽減します。また目の疲労で起こる痙攣が止まることもあります。視力が向上したり、苦労しないで物が見えるようになれば、目への負担が軽減され、通常の焦点調整も容易になります。[15]
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    目を休める コンピューターでの作業、読書等、集中した作業で目が疲労してしまった場合、以下を行います。まず鼻の頭を見ます。次に腕を伸ばした距離にある物体、そして5~6m先の物体を見てから、再び鼻の頭を見ます。これを10回繰り返します。15〜30分ごとに別の方向を見て焦点を変えてみます。
    • 目を休める時は、様々な距離にある物体を利用します。あるいは、コンピューターの前を離れ、1分間歩き回るだけでも目の休息になります。[16]
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パート3(全4パート):ドライアイを緩和する

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    涙が目に潤いを与える仕組みを理解する 眼精疲労の主な原因はドライアイです。涙は油脂あるいは脂質・水分・粘液の3層で構成されています。これらの層のいずれかに問題があると、ドライアイが発生しやすくなります。各層の働きを理解すれば、ドライアイの直接の原因となる問題を絞り込むことができます。例えば、涙が細菌を撲滅するのに必要なタンパク質が欠如している場合、慢性感染による刺激が原因で目が乾燥することがあります。各層は以下の機能を担っています。[17]
    • 粘膜層: この層は最底部で涙に安定性を与え、目への涙の粘着を助けるベースとなります。この層があるために涙は目に溜まり、漏れ出ないのです。
    • 水分層: この中間層は、涙の濃度の維持に必要な電解質を与えます。この層には細菌と戦う酵素とタンパク質が含まれています。この層の液体の特性によって、涙は素早く目を覆うことができるのです。
    • 油脂あるいは脂質層: この外側の層は涙の層を閉じ込め、目を必要な量の涙の膜で覆って保護します。
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    市販の人工涙製品を使用する 特に長時間の読書、編み物、コンピューターの作業の後、目が乾燥したと感じる場合は、人工涙製品を使用しましょう。いくつかの製薬会社が人工涙製品を提供しているので、自分に一番合ったものを見つけます。楽になるのに複数のブランドを組み合わせて使わなければならない場合もあるでしょう。また人工涙は自然の涙の代替ではないことを理解しましょう。人工涙は涙の外側の膜層を置き換えることによって、乾燥を緩和するだけです。慢性的なドライアイの場合は、症状が現れなくとも人工涙を使い続けなければなりません。[18]人工涙製品について注意すべきことは以下の通りです。
    • 人工涙に含まれる、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、グリセリン、あるいははポリソルベート等の潤滑成分は同様の表面張力を持ち、人工涙を眼の表面に粘着させます。
    • 防腐剤無添加の製品を選びます。既に乾燥して無防備な目をアレルギーや感作の危険から守りましょう。[19]
    • 人工涙液が長時間使用できない場合には眼軟膏が有用な潤滑剤となります。市販の人工涙点眼剤は、1日4〜6回、または必要に応じた頻度で使用することができます。
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    薬用点眼剤を試してみる 眼科医がドライアイの原因を調べた後、薬用点眼剤を処方することがあります。[20]薬用点眼剤は涙の代用となります。ヒドロキシプロピルメチルセルロースやカルボキシメチルセルロースといった薬用点眼剤は、人工涙等の目を潤滑する物質で構成されています。ドライアイの症状は薬用点眼剤で緩和されるでしょう。しかし薬用点眼剤は頻繁に適用しなければなりません。毎日4~6回、あるいは必要に応じてもっと頻繁に投与する必要があります。ゲルを処方して貰った場合は、1日に1〜2回の塗布となります。[21]
    • 投与量は必ず医師の推奨に従いましょう。
    • コンタクトを着用している場合は、投与する前に取り外します。コンタクトは投与の30分後に入れ直します。[22]
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    眼軟膏を使う 眼軟膏は通常目を潤すために使われますが、いくつかタイプがあります。抗生物質軟膏は、クラミジア結膜炎、[23]涙膜の脂質層を作る腺の疾患が原因となるドライアイ、あるいは瞼の炎症による腫れの治療に用いられます。軟膏は、長期間人工涙を使うことができない場合(睡眠中などの場合)の目の潤滑に頻繁に利用されます。[24]
    • 現在のところ眼軟膏は市販されていません。[25]医師に処方してもらいましょう。
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パート4(全4パート):眼精疲労の予防

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    目を守る 車のヒーター、ヘアドライヤー、エアコン等は直接目に当てません。太陽光を浴びる際は紫外線等をカットする眼鏡をかけ、水泳時にはゴーグルを着用して目を守りましょう。目を保護すると、目の潤いを保つことができます。また、水分タンクを備えた特殊な保湿メガネを着用してもよいでしょう。保湿メガネは目の周囲の湿度を増し、目の潤いを守ります。
    • 家庭での湿度は30~50%に保ちます。冬場は加湿器を使用して室内の湿度を維持し、乾燥を避けます。
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    オメガ脂肪酸および水分の摂取量を増やす [26]涙は水、粘液、脂分で構成されています。油質や水分を増やして目の潤いを保ちましょう。[27]オメガ3脂肪酸は涙の保全を助け、安定性を高めるとされています。オメガ6脂肪酸は、炎症要因を軽減し、ドライアイの症状を緩和します。[28]
    • 女性は1日に9カップの水分を採ることが勧められています。男性の推奨水分量は1日に13カップです。[29]
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    頻繁にまばたきをする まばたきは、涙の膜を目に均等に広げ、目をリフレッシュさせる働きをします。ドライアイによる眼精疲労も和らぎます。コンピューター画面やモニターを見つめて作業する場合は特に、まばたきするのを忘れないことが肝心です。思い出す毎にまばたきするか、15分毎にまばたき休憩を取れば、眼精疲労の症状の緩和に役立ちます。[30][31]
    • コンピューター画面に向かって作業する際のまばたき率は66%減少します。[32]
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    医師の診断を受けるべき場合を知る 自己治療で症状が改善しない場合、慢性的な眼精疲労の場合、あるいは疲れ目と共にただならぬ症状がある場合は、医師の診察を受けましょう。懸念を打ち明ければ、医師は質問に答えたり、自分では分からなかった原因を特定してくれるでしょう。例えば、疲れ目が症状として発生する以下のような重大な疾患に罹っている場合もあります。
    • 慢性疲労症候群: 長期的な疲労感および視力の問題を引き起こす疾患であり、疲れ目と誤認されることもあります。矯正レンズを使っても視力の異常(ぼやけ等)が修正されず、眼の検査でも正常である場合が多くあります。医学的治療が必要です。[33]
    • 甲状腺眼疾患: 甲状腺眼疾患は眼精疲労に似た症状を引き起こします。バセドウ病(身体が自分の甲状腺組織や眼組織を攻撃する病気)等の特定の甲状腺の疾患によって、目が腫れる場合もあります。[34]
    • 乱視: 角膜が異常に湾曲した場合に引き起こされ、視界がぼやけます。[35]
    • 慢性ドライアイ症候群: 糖尿病やシェーグレン症候群等の系統的疾患によって、ドライアイが発生します。[36]
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ポイント

  • 眼鏡やコンタクトの処方が現在も適切であるかを確認します。目の検査は定期的に受けましょう。
  • 無償ソフトウェアの「f.lux」を利用し、コンピューターの画面の色調を適度にオレンジ系の暖色に調整すれば、目の疲れを軽減することができます。
  • コンタクトを着用する場合は、コンタクトレンズ用の点眼液を使いましょう。
  • 煙草は避けます。喫煙は目を消耗させ、また他の健康上の問題を引き起こす恐れがあります。
  • 細菌が侵入する恐れがあるため、目をこするのはやめましょう。
  • 目を酷使する作業を行う前に、ドライアイの予防として点眼剤を使用しましょう。
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注意事項

記事中の方法を試した後でも目の不快感を覚える場合は、検眼医に眼を検査してもらいましょう。

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このwikiHow記事について

網膜硝子体外科医
この記事はTheodore Leng, MDが共著しています。 レング医師はスタンフォード大学に勤務する眼科医、そして網膜硝子体外科医です。2010年にスタンフォード大学にて網膜硝子体外科の研究課程を修了しています。
カテゴリ: 全般的健康
  1. http://www.observedimpulse.com/2012/10/ideal-eye-posture-relaxing-lower-eyelid.html?m=1
  2. https://www.nlm.nih.gov/changingthefaceofmedicine/activities/circulatory_text.html
  3. http://www.observedimpulse.com/2012/10/ideal-eye-posture-relaxing-lower-eyelid.html?m=1
  4. https://www.nlm.nih.gov/changingthefaceofmedicine/activities/circulatory_text.html
  5. http://www.thebrothersnetwork.net/fitness/2013/10/yoga-eye-exercise.html
  6. http://www.thebrothersnetwork.net/fitness/2013/10/yoga-eye-exercise.html
  7. https://www.vsp.com/tired-eyes.html
  8. http://www.ophthobook.com/chapters/anatomy
  9. http://patient.info/doctor/dry-eyes-pro
  10. http://www.patient.info/health/how-to-use-eye-drops
  11. http://www.touchophthalmology.com/articles/lacrophilic-ophthalmic-demulcents
  12. http://www.patient.info/health/how-to-use-eye-drops
  13. http://www.patient.info/health/how-to-use-eye-drops
  14. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/dry-eyes/basics/lifestyle-home-remedies/con-20024129
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  20. http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/nutrition-and-healthy-eating/in-depth/water/art-20044256
  21. http://www.health.harvard.edu/healthbeat/safeguarding-your-sight
  22. https://www.uihealthcare.org/2column.aspx?id=225650
  23. https://www.uihealthcare.org/2column.aspx?id=225650
  24. http://www.everydayhealth.com/chronic-fatigue-syndrome/vision-problems.aspx
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  27. http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/eyestrain/basics/lifestyle-home-remedies/con-20032649

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