津波から身を守る方法

共同執筆者 wikiHow編集チーム

津波は地震活動や海中のなんらかの変動が原因で起きる危険で破壊的な波です。[1]近年、津波は途轍もない被害を引き起こしています。津波から身を守るためには、しっかりと準備を調えて、警戒を怠らず、落ち着いて行動することが重要です。この記事では津波から身を守るために役立つステップと、事前にとるべき行動について説明しています。

パート1(全4パート):津波に備える

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    事前に津波の危険性を知っておきましょう。お住まいの地域が津波危険区域かどうかを確かめておくことは非常に重要です。以下の項目が当てはまる場合は、津波の被害を受ける可能性があります。
    • 自宅、学校、職場が海岸の近くにある。
    • 自宅、学校、職場が海抜ゼロ地点や、標高の低い平らな土地あるいは緩やかな起伏のある土地にある。(自宅、学校、職場のある場所の標高を知らない場合は、事前に調べておきましょう。自治体によっては標高を警戒の指標にしていることがあります)
    • お住まいの地域に津波警戒地域の標識がある。
    • 自治体が津波の可能性に関する情報を提供している。
    • 砂丘のような天然の堤防が土地開発のために取り壊されている。
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    お住まいの地域が過去に津波の被害を受けたことがあるか調べましょう。図書館で調べるか市役所などで尋ねることができます。[2]
    • 津波の多くは地質活動が活発な環太平洋火山帯で起きます。[3]チリ、アメリカ西部、日本、フィリピンは特に津波が起きやすい地域です。
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    いざという時に備えて、取り出しやすい場所に必需品を備えておきましょう。津波(またはその他の災害)発生時には防災用品がすぐに必要になります。安全確保と避難に役立つ道具を前もって用意しておきましょう。
    • 防災グッズを揃えます。飲料水と救急用具は防災グッズの必需品です。防災グッズは誰もが知っていて緊急時に取り出しやすい場所に置きましょう。防災グッズの近くに家族の人数分の雨合羽やジャケットなどを備えておくと、いざという時に役立ちます。
    • 家族一人一人の防災グッズを用意して、家族全員用のパックには一般的な防災用品を人数分入れます。薬を服用している家族がいる場合は、その薬も入れましょう。ペット用の防災グッズもお忘れなく。
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    避難計画を立てましょう。避難計画は事前に立てておく必要があります。その際、家族、職場、学校、地域を考慮して 計画を立てます。自治体やお住まいの地域に避難計画がない場合は、地域用の避難計画を立てましょう。みなさんが率先して計画を立て、自治体や地域住民の参加を求めましょう。避難計画や地域の津波警戒システムの欠如はみなさんやご家族、地域の全住民を津波による怪我や死亡の危険にさらすことになります。[4] 以下の項目は適切な避難計画の一部です。
    • 家族や同僚と可能な避難経路について話し合いましょう。例えば、津波の後の家族の集合場所などを決めておきましょう。[5]
    • 避難訓練を行い、地域住民全員が 津波発生時の行動計画や避難場所を知っていることを明確にしましょう。
    • 避難計画の中に地域住民の人数確認を取り入れましょう。避難時の障害者や病人への介助を明確にします。
    • 地域住民が事前に津波警報と避難勧告について理解していることを明確にしましょう。パンフレットの配布や講演などで地域住民の理解を深めます。
    • 避難経路は複数のルートを用意しましょう。地震による道路や建物の崩壊で避難経路が塞がれるおそれがあります
    • 避難区域内に避難施設となり得る場所があるかを検討しましょう。避難施設の新規建設は必要でしょうか?
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パート2(全4パート):津波の前兆現象を見分ける

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    地震の後は特に注意が必要です。海岸沿いにお住まいの方々は、 地震発生時には直ちに警戒と避難の対象になります。
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    海面の水位の急上昇/降下に注意しましょう。海水が急に引いて砂浜が広がるのは、大量の海水が押し寄せてくる前兆です。
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    動物の異常行動に注意しましょう。動物の姿が見えなくなったり、避難場所を探す、普段は見られない群れ行動をとっていたら、注意が必要です。[6]
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    自治体や政府が出す津波情報に注意しましょう。自治体に津波警報を出す時間の余裕がある場合は、しっかりと聞く必要があります。自治体の津波警報がどのようなものかを事前に調べておくと、津波発生時に聞き間違えたり、聞き逃したりすることがありません。事前に調べた情報はは家族、友人、隣人、地域住民などと共有しましょう。自治体が発行するパンフレットや自治体のホームページ、その他情報源となるものがある場合は、配布するためのパンフレットを求めるか、自治体に配布してもらいましょう。
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パート3(全4パート):津波発生時の避難

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    所持品(家財)は諦めましょう。津波から守るべきものは自分の命であって、持ち物ではありません。大事なものを持ち出そうとすれば、それだけ逃げ遅れる可能性が高まります。防災グッズを取り出し、自分と家族の分の防寒具を持ってすぐに逃げましょう。津波の生存者は素早く行動を起こし、持ち物に執着することはありません。
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    内陸部の高台に移動しましょう。津波発生時にまず最初にしなければならないことは、可能な限り海岸部や浅瀬、その他の水辺から離れて山や丘などの高台に逃げることです。水辺から3km以上離れるか、標高30m以上の高台に逃げる必要があります。[7]
    • 道路が津波で完全崩壊することを想定しておきましょう。[8]道路伝いに目的地まで避難しようと考えているのなら、考え直したほうがよいでしょう。大型の津波の場合、道路の多くは地震活動や津波による被害のために崩壊する可能性があります。向かっている方向の感覚をしっかりと持ちましょう。防災グッズの中にコンパスを入れておくと役に立ちます
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    高いところに上りましょう。行き場を失い内陸部に移動できない場合は、高いところに上ります。これは建物自体が倒壊する恐れがあるため理想的な避難場所ではありませんが、それ以外に逃げ場所がない場合は、頑丈でしっかりしたビルなどを選んで上層階に上りましょう。可能な限り上の階まで上ります。屋上ならさらによいでしょう。[9]
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    頑丈な木に登りましょう。逃げ場を失い、内陸部や高層ビルに避難することができない状況では、最終手段として、丈夫な樹木を探し、できるだけ高い位置まで登ります。樹木自体が津波に押し流されてしまう危険性があるため、他の手段が全くないという場合に限ってこの方法をとりましょう。頑丈な木ほど津波に流される可能性は低く、登った枝が丈夫であればその分だけ生存の確率も高くなります。[10]
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    水に流されたら素早く行動しましょう。逃げ遅れて水に流されてしまった場合でも生き残るためにまだできることがあります。
    • 水中に浮いているものにつかまりましょう  浮いているものを筏(いかだ)にして水中に沈まないようにします。木の幹、ドア板、釣り道具などを利用することができます。[11]
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パート4(全4パート):津波の後に身を守る

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    余震や新たな津波に備えましょう。津波は何度も押し寄せます。何時間も次から次へと波が押し寄せたり、次の波は前の波よりも大きくなることがあります。 [12]
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    信憑性の高い情報を求めましょう。ラジオで最新情報を聞きましょう。人伝いに聞いた情報を信用してはいけません。早く戻りすぎて次の津波に流されないように、しばらく待ったほうがよいでしょう。
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    自治体が発表する津波警報解除を待ちましょう。警報解除が発表されて初めて帰宅することができます。自治体がどのように警報解除の発表を行うのかを事前に調べておきましょう。津波の影響で道路が大きな被害を受けていれば、通常とは違う経路で帰宅せざるを得ない場合もあります。[13] この事態を想定し、代替経路と集合場所を盛り込んだしっかりした緊急避難計画を立てましょう。
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    津波が引いても身を守る必要があることを理解しましょう。津波が引いた後にも瓦礫や倒壊した建物の散乱、ライフラインの切断などの問題が残っています。また、遺体が残されていることもあるかもしれません。水道は破壊または切断され、食料の入手も困難になるでしょう。津波の後の病気の蔓延、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、悲観、飢え、怪我などは津波と同じくらいに危険を伴います。緊急避難計画は津波の後のことも考慮し、自分や家族、地域住民をどのように守るかを明確にする必要があります。
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    地域住民を結集して復興計画を立てましょう。自治体が復興計画を実行していない場合は、自治体に復興計画の実行を請願するか、地域住民による実行委員会を設けて津波後の復興計画を検討しましょう。津波後の復興計画には以下の項目を盛り込みます。
    • 生活用水の事前確保 ボトル飲用水でもろ過水でも、緊急用生活用水を地域コミュニティーにあらかじめ用意しておきましょう。
    • 被害を受けなかった家や建物を提供する 被災者に避難場所を提供します[14]
    • 発電機を用意する 発電機を使用して、調理、衛生管理、基本的な救急運搬サービスを行えるようにします。
    • 避難所と食糧配給の運営[15]
    • 早急な医療活動 
    • 火事とガス漏れへの対処
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ポイント

  • 子どもと一緒に避難して、離れ離れにならないようにしましょう。子どもには分かりやすく簡単な指示を出し、万が一離れてしまったときの集合場所を事前に知らせておきましょう。波が押し寄せてきたら、子どもの小さな手を掴んでいることが難しくなる場合もあります。万が一、親と離れ離れになってしまったときに自分の身を守る方法を子どもに教えておくことが大切です。
  • 海岸の近くにいて、急に海水が大きく引き始めたら、直ちに避難しましょう。当たり前のことですが、波が引く反対方向に逃げましょう。
  • 海岸から逃げる途中でなるべくたくさんの人に注意を呼びかけましょう。大声ではっきりと「津波が来る!高台へ逃げろ!」と叫びます。この時、立ち止まってはいけません。海水が引いた後には津波が押し寄せるまでに数分しかありません。
  • 海水が引いていくことに気付いたら、すぐに津波が押し寄せてきます。
  • 遠方での津波が観測されると、大都市ではその数時間後に津波が発生するという警報が出ます。こうした警報に留意しましょう。
  • 津波警報を聞いたら、すぐに防災グッズを持って内陸部の都市や町へ車で移動しましょう。自治体の津波警報解除が発表されるまでその場所に留まります。
  • 正式な津波警報を聞いたら、無視することなく、素早く行動しましょう。すぐにその場を離れて高台や内陸部に避難します。実際に津波が発生しなかったとしても、津波に備えていることを証明するほうが、自然を甘く見て命を落とすよりずっと賢明です。何かを救おうとして水に向かっていくのは絶対にやめましょう。
  • 津波が押し寄せてくる前に、内陸部や高台の建物に避難しましょう。
  • 津波にさらわれてしまったら、泳ぐか何かにつかまりましょう。
  • 津波の前兆現象について子どもに事前に教えておきましょう。当時10歳だったテリー・スミスは地理の授業で津波の予兆を学んでいたことから、2004年の津波で家族とその他の人々の命を救いました。[16]
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注意事項

  • 津波の発生を感じたら、津波警報を待たずにすぐに自主的に避難しましょう。
  • 津波による主な死因は溺死です。第二の死因はがれきによる打撲死です。[17]
  • 津波発生時には警察の指示とアドバイスに従いましょう。警察の指示は通常ラジオで放送されます。こうした情報に注意しましょう。
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必要なもの

  • 食料
  • 清潔な水
  • 救急道具(家族やグループにつき1個)
  • 乾いた防寒服、あれば防水ジャケット、雨具 (個人ごと)
  • 日常的に服用している医薬品(ぜんそくの薬や心臓病の薬など)
  • 懐中電灯と電池(家族やグループごと)
  • 緊急用食料と飲料水
  • 二組の衣類(個人ごと)
  • 強力な磁石2個(家族やグループごと)
  • 電池式または手回し式ラジオ(家族やグループごと)
  • 空気注入式の枕(個人ごと)
  • 携帯電話
  • 毛布
  • カッターまたは万能ナイフ
  • 緊急時用金銭
  • 重要書類(出生証明書、遺書、身分証明書など)

このwikiHow記事について

共著:
wikiHowスタッフ編集者
この記事は、経験豊富なwikiHowの編集者と調査員から成るチームによって執筆されています。調査員チームは内容の正確性と網羅性を確認しています。
  1. U.S. Geological Survey, Circular 1187, Version 1.1 (2005), Surviving a Tsunami - Lessons from Chile, Hawaii, and Japan
  2. U.S. Geological Survey, Circular 1187, Version 1.1 (2005), Surviving a Tsunami - Lessons from Chile, Hawaii, and Japan
  3. U.S. Geological Survey, Circular 1187, Version 1.1 (2005), Surviving a Tsunami - Lessons from Chile, Hawaii, and Japan
  4. U.S. Geological Survey, Circular 1187, Version 1.1 (2005), Surviving a Tsunami - Lessons from Chile, Hawaii, and Japan
  5. U.S. Geological Survey, Circular 1187, Version 1.1 (2005), Surviving a Tsunami - Lessons from Chile, Hawaii, and Japan
  6. UNDP, UNDRO, (1992) An Overview of Disaster Management, p 35 (PDF)
  7. http://news.nationalgeographic.com/news/2005/01/0118_050118_tsunami_geography_lesson.html
  8. UNDP, UNDRO, (1992) An Overview of Disaster Management, p 35 (PDF)

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