妊娠したウサギを世話する方法

共同執筆者 Pippa Elliott, MRCVS

ウサギは繁殖力の高さで知られていますが、他の全ての母親と同様に、雌のウサギが無事に出産日を迎えるためには様々な配慮と世話が必要です。幸いにも、ウサギの妊娠がなるべく順調に進むためにできることは色々あります。まず、ウサギが安全かつ快適に出産できるように、干し草を詰めた巣箱を用意します。また、出産準備の期間もウサギが快適に、しっかり栄養を得て過ごせるようにします。出産したら、子ウサギの世話を始め、その子たちをを飼い続けるかあげるかを決めます。

3の方法1:
快適な出産環境を作る

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    母ウサギと子ウサギが快適に過ごせる場所を作ります。 妊娠したウサギ は一度に14匹もの子ウサギを産むことがあるため、十分な広さが必要です。65~75㎝×40㎝以上の大きさの檻、木箱、小屋などが必要です。そうすれば、母ウサギと子ウサギが問題なく動き回ったり、横になったり、運動したりできます。[1]
    • 現時点で65~75㎝×40㎝以上の居住空間が無い場合は、今が新しいものを作ったり買ったりする良い機会です。[2]
    • 母ウサギが出産する場所は、少なくとも人目に付かず、明るい光源、うるさい音源、その他の神経に障るものが極力周りに無い場所が理想です。
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    ウサギの檻の中に干し草を詰めた巣箱を入れます。小さい木箱、段ボール箱といった空き箱を用意し、檻の隅に入れます。底から8~15㎝に柔らかい干し草を敷き詰めます。ウサギが簡単に出入りできるよう、十分な広さがあり高すぎない構造になっているか確認しましょう。母ウサギは出産の準備が整うまでここでくつろぎます。[3]
    • 快適な巣作りの材料として、古布やキッチンペーパーを重ねたもの、裁断した新聞紙の切れ端なども使えます。
    • 巣に敷き詰めた材料は生まれたばかりの子ウサギを温めます。これは子ウサギの生存のために重要なことです。
    • どの大きさの箱が良いか分からない場合は、異なる大きさの箱を複数用意し、ウサギが好んだものを選びましょう。
    • 住処が明るいと、母ウサギは赤ちゃんを隠すことができないためより強いストレスを感じます。

    ポイント:自分で作るのが面倒な場合、安いプラスチックの猫用トイレが完璧な巣箱になります。[4]

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    定期的にウサギの檻と巣箱を掃除することを習慣づけましょう。3~5日に1回、または必要な頻度に応じて干し草やその他の巣作り用の材料を交換します。寝床の材料を取り除いたら、ぬるま湯と液体のカスティール石鹸など、無害の中性石鹸とを混ぜて作った洗剤でこびりついた汚れをこすり落とします。[5]
    • 出産に向けて清潔な環境を保つことは必須です。飼っているウサギが巣箱の中でフンをしてしまう傾向にある場合はなおさらです。
    • 殺菌剤やその他の化学洗剤を木箱や段ボール箱に使うのは避けましょう。これらの物質はウサギにとって有毒であることが多く、呼吸器や消化器に深刻な被害をもたらす可能性があります。[6]
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    ウサギにストレスを与える行為は避けましょう。ウサギは元々ストレスを受けやすい動物ですが、妊娠するとさらその傾向が強まり、母ウサギが脅威を感じると全ての赤ちゃんを失うこともあり得ます。ウサギの近くで大きな音をたてたりせず、不安を与えるものは檻に近づけないようにします。また、他のペットは母ウサギには捕食者に見える可能性があるので、近づかせないようにしましょう。[7]
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    出産後すぐに母ウサギを雄の子ウサギから引き離す準備をします。雄と雌のウサギを分離しているけれど隣接した檻に分けるか、鶏小屋用の針金等、柔らかいもので間を仕切ります。こうすることで、すぐにまたつがいができるのを防ぎます。ウサギは仲間に深く愛着を持つ生き物なので、互いに見たり、触ったり、接したりできるようにするのが重要だということを念頭に置きましょう。[8]
    • 雌のウサギの多くは出産後48~72時間で再度妊娠可能になります。そのため、雄と雌は分けるのが賢明です。そうでないと、繁殖を促すことになります。
    • 雄と雌のウサギを離ればなれにしてしまうと、両方にストレスがかかります。最悪の場合、不安、鬱、食欲不振など、子育てに悪影響を与える要素につながります。[9]
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3の方法2:
ウサギに餌をあげて触る

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    ウサギに良質な食事を与えます。母ウサギに毎日十分な量の牧乾草と新鮮な葉をあげます。栄養補給としてチモシーペレットをあげても良いでしょう。野菜は好きなだけ食べさせて問題ありませんが、飼っているウサギの体重に合わせてチモシーペレットをあげれば食べすぎを確実に防ぐことができます。[10]
    • ウサギはロメインレタス、チンゲン菜、人参の葉、コールラビ、コリアンダー、バジル、クレソン、からし菜、ビートの葉を好んで食べます。[11]
    • 2,300gの体重に対して1/4~1/8カップ(16~32g)のチモシーペレットをあげるのが良い分量です。
    • 餌をあげ過ぎないようにしましょう。体重過多や太りすぎのウサギは妊娠や出産で問題を抱えやすいからです。
    • 適切な栄養管理はウサギを飼ううえで大事なことの一つですが、妊娠中の雌のウサギの場合は12匹分も食べるので特に重要です。
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    水入れの瓶や皿は満たしておきます。少なくとも1日1回容器を新しい水で満たしましょう。妊娠中のウサギは赤ちゃんの授乳に十分な量の母乳を作るのに、よく水分補給する必要があります。[12]
    • 恐らく、母乳を分泌し始めるのと共に毎日飲む水の量が増えるのに気づくでしょう。
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    母ウサギを抱いたり動かしたい場合は注意して持ち上げましょう。前脚のすぐ上の胸の低い位置を曲げた腕の中に収め、臀部を手で下から支えて持ち上げます。自分の身体の近くで抱き、ウサギの体を温めつつ安全を確保します。ウサギがびくびくしていたり不安そうな場合は、頭を自分の脇の下に隠させて、少し落ち着くまで待ちましょう。[13]
    • 持ち上げる際にウサギが抵抗する場合、大きなバスタオルを上からかけて持ち上げましょう。暗さがウサギを落ち着かせます。持ち上げる際はウサギの体全体を支えるようにしましょう。

    注意: ウサギは慎重に扱いましょう。体を捻ったり体の中心部を圧迫しすぎないように気を付けましょう。

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    毎日1時間以上ウサギを檻の外で遊ばせましょう。30分くらいずつ、毎日1、2回ウサギを檻の外に出して、自由に歩かせます。ウサギはこの時間を、運動したり、ゆっくり新しい環境を探検するのを楽しむ時間として過ごします。近くで見守り、うっかり怪我をしたり行ってはいけないところに行ったりしないようにしましょう。[14]
    • ウサギを室内で遊ばせる場合、放す前に危ないものに近づくことがないか、一度確認します。電源コード、尖ったもの、飲み込む可能性のある小さなもの等に気を付けましょう。[15]
    • 毎日の運動は妊娠中のウサギにとって必要不可欠です。血行が刺激され、生命の維持に必要な栄養素が胎児に届けられるからです。
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3の方法3:
母ウサギと出生後の子ウサギの世話をする

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    死んでしまった子ウサギを檻から出します。悲しいことに全ての子ウサギが出産を生き延びるわけではありません。息をしていない子ウサギがいたら、檻から出して埋めるか、ウサギの行動範囲外の屋外で処分しましょう。そうしないと他のウサギの健康に害を与える可能性があります。[16]
    • 除去する前にそれぞれの子ウサギをよく調べましょう。動きのない新生児はただ凍えているか低体温で苦しんでいるだけかもしれません。[17]
    • 母ウサギはあなたの匂いを覚えているので、死んでしまった子ウサギを回収するために檻の中に手を入れても問題ありません。
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    生まれたたての子ウサギを温める ため、熱源を檻の中に入れます。耐熱瓶に(熱湯ではなく)ぬるま湯を入れるか、小さな温熱パッドをつないで一番低い温度に設定し、巣箱の隅にある寝床の材料の下に入れます。そうすれば寒すぎたり熱すぎたりしたときに赤ちゃんは箱の中の隅から隅へ移動することができます。[18]
    • 温水が入った瓶に直接触れると子ウサギにとって熱すぎるかもしれないので、寝床の材料を追加して入れましょう。
    • 常に何らかの温かい熱源を用意します。温かいタオルでも構いません。これはウサギが冬に出産する場合は特に重要です。
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    母ウサギが授乳しない場合は、子猫用の人工乳を1日2回与えます。無菌注射器に軽く温めた人工乳を4~5ml入れます。子ウサギを仰向けにし、自分のペースで飲めるよう、ゆっくり少量ずつ人工乳を口の中に入れ、子ウサギがお腹いっぱいになるかミルクが無くなるまで飲ませます。母ウサギが自ら授乳するようになるまで、これを1日2回、全ての子ウサギに行います。[19]
    • 生まれてから数日は、子ウサギから目を離さないようにしましょう。きちんとミルクを飲めていれば小さなお腹は少し膨らみますが、お腹がすいていたり栄養が足りていない場合は凹んで見えます。ウサギは通常早朝と夕方に授乳し、長時間子ウサギを放っておくのは普通だということを知っておきましょう。
    • 新しくお母さんになったウサギは出産後引きこもりがちになる場合があります。子ウサギとの関わりを避けたり、完全に無視することさえあります。その場合は、なるべく早く腕のある獣医に診てもらいましょう。

    ポイント: ヤギのミルク1ℓ、ライトコーンシロップ小さじ1、卵黄1、風味の無いゼラチン1袋を混ぜて自家製の栄養補給剤を作ることもできます。[20]

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    子ウサギを母ウサギから引き離すまで8週間待ちます。多くの母ウサギは5~6週間で授乳を止めます。母ウサギが授乳を拒むようになってきたら、子ウサギを別の檻に移すか、周りを自由に歩き回らせましょう。[21]
    • また、8週を過ぎたら性別を判定し、雄と雌を分けてつがいにならないようにします。
    • 子ウサギが離乳し、自分で歩き回れるくらい成長したら、新しい家を検討し始めましょう。[22]
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ポイント

  • 子ウサギを育てるには、時間も手間もかかります。全ての子ウサギを飼い続ける場合は特にそうです。必ず下調べをして、動物の飼い主としてどのような事態に直面する可能性があるか理解しましょう。
  • ウサギを室外や自由に出入りできる場所で飼う場合、鶏小屋用の針金を敷地の周辺に張ったり、フェンスの隙間を埋めたりして、捕食者の侵入を防ぎましょう。
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注意事項

  • 出産の過程で母ウサギや子ウサギが病気、怪我、その他の不調に見舞われた場合、すぐに獣医に連絡しましょう。
  • 飼育を決して軽く考えてはいけません。動物とその子供の面倒を見ることは大きな責任を伴います。新たな命を迎えるのに十分な理由があって、きちんと世話ができる自信が無い限り、ウサギを繁殖させないようにしましょう。
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必要なもの

快適な出産環境を作る

  • 広い檻、木箱、またはウサギ小屋
  • 小さな木箱、段ボール箱、またはその他の空き箱
  • 柔らかい干し草
  • 中性液体洗剤
  • 予備の檻、木箱、または小屋、或いは鶏小屋用の針金や同様の柔らかい障壁(雄と雌を分けるため)
  • 古布、キッチンペーパー、切り裂いた新聞紙、またはその他の寝床用の材料(任意)

ウサギに餌をあげて触る

  • 緑の葉
  • チモシーペレット
  • 新鮮な水

母ウサギと出生後の子ウサギの世話をする

  • お湯を入れた瓶または温熱パッド
  • 注射器と子猫用ミルク(母ウサギが授乳しない場合)
  • 温かいタオル(任意)

このwikiHow記事について

獣医、Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)
この記事はPippa Elliott, MRCVSが共著しています。 Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)のメンバーでもあるピッパ・エリオット獣医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医師、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得し、生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。
カテゴリ: ペット

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