土壌を酸性化する方法

共同執筆者 Andrew Carberry, MPH

ツバキ、ルピナス、ユリ、月見草などの一部の植物は、酸性の土壌を好みます。土壌の酸性度が足りない、もしくは石灰処理した土壌は酸性度を少し上げて、酸性の土壌を好む植物を健康的に育てましょう。

パート1(全3パート):土壌と水のpH値を測る

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    土壌を専門施設で試験してもらい精密な情報を得る こだわって植物を育てたい等、理由は何であれ土壌を酸性にする際、自分で測るよりもプロに依頼した方がより正確な結果を得ることができます。たいしたことではないように思われますが、pH値5.5と6.5の差は非常に大きいのです。
    • JA全農全国土壌分析センターに問い合わせてみましょう。高精度の最新機器を用いて土壌を分析します。料金は問い合わせ時に確認すると良いでしょう。
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    自分でpH値を測る プロに分析してもらわなても良いという場合は、自分の家で気軽に測ることもできますが、プロに依頼するよりも精度は落ちるでしょう。ある程度正確に家庭でpH値を測る方法はいくつかあります。
    • pH試験紙を使用する:この方法では土壌の大まかな酸性や塩基性が分かる程度ですが、様々な種類の花や野菜、ハーブに使用すると面白いでしょう。
    • 酢と重曹を使用する:酸性や塩基性を測る初歩的な方法です。土をカップ1杯取り、2つの容器に分けます。片方には酢を、そしてもう片方には重曹と水を入れてどちらが泡立つかを見ます。酢の方が泡立つなら塩基性またはアルカリ性、重曹の方が泡立てば酸性です。
    • pH計を購入する:pH計で測るとpHが数値で現れます。数値なので「酸性」や「塩基性」という単純な結果より、より多くの情報を得られます。
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    必ず水のpHも測る 植物の水やりに使用する地下水のpHは6.5~8.5ですが、通常水道管を腐食させないように、これよりアルカリ性が強いでしょう。[1]水やりに使用する水と土壌が塩基性の場合、植物に適した酸性土壌にするためにはもう少し手間が必要です。
    • こういった問題をうまく避ける1つの方法として、ろ過した純水を使用する方法があります。純水のpH値は7で、ほとんど中性に近い値です。ろ過した純水を使用すると効果的ですが、費用が高額になります。
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    測定時のpH値の読み方を知る pHは物質の塩基性度もしくは酸性度の測定単位です。この測定単位は0~14までの数値で表され、0は酸性度が強く(例:酸電池)14はアルカリ性が強い(例:排水管洗浄液)ことを意味します。[2] 7はpH の基準上中性と考えられます。
    • 例えば、土壌のpH値が8.5と表示された場合、弱塩基性ということになり、塩基性度を下げるには酸性の物質を少し足す必要があります。pH値が6.5と表示された場合、弱酸性ということになり、より酸性度を強めるにはさらに酸性の物質を加える必要があります。
    • 本質として、pHは対数で表された等級と捉えましょう。数値は10倍で変化します。pH値8はpH値7の10倍、8.5は15倍塩基性度が高いことになります。
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パート2(全3パート):土壌を酸性化する

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    土壌のタイプを見極める 土壌のpHを測定するのとは別で、非常に重要なステップです。土壌のタイプにより、適した酸性化の方法が異なります。
    • 水はけがよく比較的ほぐれた土壌を酸性化するのは簡単です。こういったタイプの土壌は、有機化合物を大量に投入して、分解していく過程で土壌を酸性化します。
    • 粘土質の塊があり、固まった土壌を酸性化するのは少し大変です。このタイプの土壌に有機物質を入れるとよりアルカリ性が強くなります。
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    水はけが良くほぐれた土に有機物質を投入する このタイプの土壌を酸性化するには有機物質が一番です。有機物質が分解され土壌を酸性にしますが、pH値を下げるには大量の有機物質が必要です。[3]下記の有機物質を使用してみましょう。
    • ピートモス
    • オークの葉の堆肥
    • 堆肥、有機肥料
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    粘土質や固まった土壌には元素硫黄を使用する 上述のように、密度の高い固まった土壌に有機物質を入れると問題が悪化します。土に水分が含まれていればいるほどアルカリ性に傾くからです。そのため、元素硫黄や硫酸鉄を加えるのが粘土質の土壌を確実に酸性化するには一番良いでしょう。
    • 元素硫黄を加えると、バクテリアにより元素硫黄が硫酸になり土壌が酸性になります。[4]10平方メートルの土壌のpH値を7から4.5にするのに、約1kgの元素硫黄が必要です。
    • 元素硫黄はゆっくりと反応するため、植物を植える1年前に撒いて効果的に働かせましょう。
    • 元素硫黄は約15cmの深さの土壌に混ぜましょう。
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    固まった土壌や粘土質の土壌には硫酸鉄を使用する 硫酸鉄が化学反応を起こして土壌が酸性になります。そのため、バクテリアの生体反応を利用する元素硫黄よりも気温の条件に縛られません。[5]
    • 10平方メートルの土壌のpH値を1下げるのに約4.8kgの硫酸鉄が必要です。
    • 10平方メートル当たり4.8kg以上の硫酸鉄を投入する場合、2回に分けて、投入する間隔を1~2ヶ月空けましょう。この時間を設けて、硫酸鉄を浸透させます。
    • 硫酸鉄は元素硫黄よりもかなり早く反応します。元素硫黄が数ヶ月かかるのに対して、3~4週間でpH値が劇的に下がるでしょう。[6]そのため、植物を植えるシーズンに土壌を酸性化できるという利点があります。
    • 硫酸鉄を扱う際は気を付けましょう。服や道、パティオにサビ汚れが残ることがあります。硫酸鉄を扱う際の服は、汚れが移らないように他の服とは分けて洗いましょう。
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    アンモニアが含まれた化学肥料を使用する ほとんどの場合、アンモニア系の化学肥料を使用するだけで土壌が酸性になります。酸性を好む植物に使用される化学肥料には、硫酸アンモニアや硫黄被覆尿素が含まれていることが多いでしょう。
    • 硝酸カルシウムや硝酸カリウムは、アンモニアが含まれていたとしても肥料として使用してはいけません。pH値を上げる働きがあります。[7]
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パート3(全3パート):植物に最適なpH を保つ

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    花や植物がすでに植えられている土壌には元素硫黄を使用する 反応に時間を要し、推奨使用量が分かりやすいためです。土壌をできるだけ湿らせて、根系を傷つけないように混ぜ込みます。数ヶ月間pH値を気を付けて見ておきましょう。
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    酢の使用はできるだけ避ける 酢は土壌のpHを急速に下げますが、酢の使用は良いとは言えません。変化が急激で、効果もすぐに消える上、有益な土壌生物を殺します。植物を枯らす覚悟がある場合を除いて、酢の使用は避けましょう。
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    酸性化肥料として綿実かすを1年間使用する 土壌を硫酸鉄で処理して、ブルーベリーを植えたとしたら、綿実かす等の天然の酸性化肥料をたっぷりと撒いてpH値を低く保ちましょう。綿生産の副産物である綿実かすは、ツツジ、ツバキ、シャクナゲ等の酸性を好む植物には非常に有効です。[8]
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    年に1回以上pH値をチェックする 植物の基部近くの土のpH値をチェックして、根系を傷つけないように硫酸アルミニウム等の肥料を(特にアジサイに)加えます。市販のpH計を使用するか土壌サンプルをプロに測定してもらいましょう。
    • 観賞植物や野菜のほとんどは6.5~6.8の弱酸性の環境を好みます。
    • アジサイ、ツツジ、シャクナゲ、ブルーベリーは5~5.5のより酸性度の強い環境を好みます。
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    必要に応じて石灰でpH値を上げる 酸性化が効果的に進み過ぎて、植えたい植物や野菜にとって酸性が強くなりすぎることもあります。そういった場合、石灰を加えてアルカリ性に傾けましょう。石灰は大まかに石灰岩、焼石灰・生石灰、消石灰の3種類があり、土壌のタイプと石灰の種類により使用量は異なります。パッケージの使用方法を読むか、園芸店の人に詳しいことを聞くと良いでしょう。
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ポイント

  • 硫黄華は純粋な硫黄の微粉で、園芸店やオンラインショップで購入できるでしょう。
  • 鉄塩の使用も有効でしょう。アルカリ性が高い土壌は鉄分が停滞して、植物に行き届かなくなることがあります。1度土壌を処理して、様子を見ながら鉄塩を足していきましょう。
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このwikiHow記事について

フードシステム専門家
この記事はAndrew Carberry, MPHが共著しています。 アンドリュー・カーベリーは2008年よりフードシステム(食物の生産から消費に至る過程)関連の仕事をしています。テネシー大学ノックスビル校にて公衆健康栄養と公衆健康計画・管理の修士号を取得しています。

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