ヤシの木を植える方法

自宅の庭で楽園気分を味わいたいと思ったことはありませんか?灼熱の太陽とヤシの木はまさに南国の代表的な情景と言えるでしょう。暴風にも強く、日影や雨よけを存分に提供してくれるヤシの木は、ひとたび土に植えれば、その地にどっしりと根を下ろします。[1]ここでは、敷地内にヤシの木を植えたいとお考えのみなさんのために、植込みの方法やその際の注意点について詳しくご説明します。

パート1(全4パート):種類、サイズ、植える場所を選ぶ

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    まずはヤシの種類を選びましょう。ヤシには様々な種類があり、 シュロ(ワジュロ、トウジュロ)のような比較的小さなサイズのものから、ダイオウヤシやジョオウヤシのように15mもの高さに生長する巨木まであります。また、必要な日光の量や耐寒性も種類によって異なります。代表的な観賞用ヤシの日照条件や耐寒性は以下の通りです: [2]
    • 温暖気候のヤシ:
      • ダイオウヤシ:耐寒性 -5℃、直射日光~部分的な日影
      • サゴヤシ:耐寒性 -6℃、ガラス越しの陽向~直射日光
      • カナリーヤシ:耐寒性 -7℃
      • ジョオウヤシ:耐寒性 -7℃、直射日光
    • 寒冷気候のヤシ:
      • ワシントンヤシモドキ:耐寒性 -9℃
      • キャベツヤシ:耐寒性 -11℃、直射日光
      • ブラジルヤシ:耐寒性 -12℃
      • シュロ:耐寒性 -13℃、直射日光
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    予算・見た目・持ち運び安さにあわせて、木のサイズを選びましょう。購入の際は、以下の3つのポイントを考慮しましょう:
    • 予算:小さなヤシは安く、大きなヤシは高価になります。小さなヤシは1万円程度で済みますが、大きなサイズになると数十万円の出費を覚悟する必要があります。
    • 外観:ヤシが生長する過程を楽しみたいでしょうか?それとも、すぐに庭の景観に馴染むように、すでに生長したヤシを植えたいとお考えでしょうか?大きく生長した樹木は若木に比べてはるかに高価になります。
    • 携行性:生長したヤシは値段が高くなるだけでなく、非常に大きいため、運搬にはトラックが必要になるでしょう。さらに、所定の場所に植え込む際にはクレーンが必要になるかもしれません。[3] 大木を動かすのが困難な場所に植える場合は、小さな木を選びましょう。
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    ヤシを植える場所を選びましょう。大きなヤシの木は極めて重く、植え込む際には重機が必要になることも考えられるため、大型車両を乗り入れやすい場所を探すのが賢明です。平坦で傾斜の緩やかな前庭の方が、傾斜の急な坂道や狭い裏庭よりもはるかに植込みやすいでしょう。
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    敷地内に地下埋設物があり、それが危険物である場合は、その上に穴を掘ったり車両を乗り入れることはできません。事前に必ずその地所の図面をチェックしましょう。必要とあれば、市または自治体の許可証、地図、事業計画書に目を通し、事業団体に連絡を取って地下埋設物の所在や配管の経路について確認しましょう。水道、天然ガス、石油、電気、電話などの配管や配線に損傷を与えては大変です。多額の賠償責任を背負い込み、頭痛の種が増えるばかりです。
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パート2(全4パート):穴を掘って整備する

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    木はできる限り植える箇所の近くまで運びましょう。木が近くにあれば、実際の「根鉢」の大きさと掘った穴の大きさを見比べることができるため、穴を適切なサイズに調整しやすくなります。ヤシの種類によっては、根鉢の上まで土を被せることができます。
    • 例えば、メキシコ原産のワシントンヤシモドキ(Washingtonia robusta)の場合、根鉢の頂点から1mも深い位置に植え込むことができます。これは木を複数植えて高さを揃えたい場合には好都合です。また、深く植えれば「支え」を用意する必要もありません。
    • 他のヤシの木の場合、樹冠(根鉢の頂点)や幹まで土を被せてはいけません。木をどの程度の深さに植えるべきか分からない時は、信頼できる樹木医に相談してください。
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    穴の大きさは縦横ともに根鉢の幅よりも少なくとも15cm広く、そして根鉢の高さよりも15cm深く掘りましょう。そして、穴の底に厚さ15cmほど砂を敷き詰めます。メジャーを使ってヤシの根鉢の幅と高さを測り、適切なサイズの穴を掘りましょう。
    • 木を植える箇所が水はけの悪い粘土質であったり、地表に剥き出しの岩石や岩肌がある場合は、簡単な水はけのテストをしてみましょう。適度に湿気を含んだ箇所に深さ40cmの穴を掘ります。そして、穴を水で満たします(極度に乾燥した土、あるいは水気が多くグズグズした土では正確にテストすることはできません)。1、2時間で水が排出できるようであれば、その土は理想的な水はけです。12時間以内に排出できれば許容範囲といえます。24時間経っても排出されない場合は、その土は水はけに問題があるため、木を植える前に対策が必要になります。
    • 穴は埋め戻した時に根鉢の上部にわずかに土が被るくらいの深さが必要ですが、幹まで埋めると木が腐ってしまいます。ちょうど樹冠の上部が見えるくらいが最適です。ただし、根に付着した土を削って根鉢をむき出しにしてしまうのは禁物です。根鉢部分がむき出しになったヤシは“グラグラ”して安定感を欠きます。一方、あまり深く植え込むと幹が腐る恐れがあり、やはり重量を支えることができず、病気や腐食の原因ともなります。
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パート3(全4パート):ヤシを植える

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    根鉢のカバー(通常は麻またはビニール)を取り除きます。根に付いた土は必要以上に落とさないように注意しましょう。土を落とすと根が乾燥し、繊細な根毛(毛状突起)が死んでしまいます。また、植える前に根鉢を広げるのも禁物です。一見、根を解放できるように思われるかもしれませんが、実際のところ、これは根を傷める行為です。
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    木を慎重に穴の中に置き、根鉢の上部が周りの地面と水平になっていることを確かめましょう。一般的に、木を置いて穴を埋め戻した時に、根鉢の上部が地面から3~5cm低い位置に来るのが理想です。
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    木は真っ直ぐに植えましょう。もっとも、ヤシの木は往々にしてその幹が緩やかな曲線を描いているため、植込みを終えた時点で垂直にはならないかもしれません。
    • また、そのヤシの正面を決めておきましょう。例えば、日の当たる側を正面にするのも良いでしょう。みなさんの好みにもよりますが、おそらく日の当たる側を見ながら景観を楽しみたいところでしょう。ヤシが前庭にある場合は、日の当たる側は道路に面しているはずです。一方、裏庭にある場合は、家屋に面しているはずです。
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    樹冠にわずかに土が被る地点まで穴を埋め戻します。できれば、洗浄済みの石灰の砂を使って穴を埋め戻すのが理想です。水を含ませながら埋めていきましょう。石灰は水はけを改善するとともに、凝固して漆喰となり、木を安定して支えることができます。
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パート4(全4パート):仕上げ

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    必要とあれば、杭で木を支えましょう。ヤシの木は大きな主根を持たないため、新たな土地に根を広げるまで、しばらくの間支えが必要になります。もっとも、洗浄済みの石灰を使って埋め戻しをした場合は、十分な堅さがあるため、支えを準備する必要はないでしょう。
    • 木の4分の1の高さに 幅40cmの麻布を巻き、その上に滑り止めとなる木片を取り付けて強風で木が揺れた際に幹の皮に傷がつかないようにしましょう。
    • 木の周辺に3つの杭を等間隔に打込みます。そして、ワイヤーを使って、支えとなるベニヤ板(厚さ5cm幅10cmのもので十分でしょう)を麻布の上の木片に固定します。
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    木には水をたっぷり与えましょう。とりわけ、丘陵地に木を植えた場合や、土に水が浸み込みにくい場合は、水やりをしている間、根鉢の周りに土で即席の“堤”を作り、根に水がしっかりと行き渡るようにしましょう。さらに、根元に根覆いをして土壌の湿気を保つのも効果的です。長さ約8cmの粗めの 根覆いを使いましょう。
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    植え込んでから6~8週間は肥料を与えるのは控えましょう。みなさんのヤシの木はすでに「植替えショック」を起こしています。したがって、肥料はさらなる刺激を与えることになります。ショックを最小限に抑え、その後の生長を促進するためにも、庭に植えてから6~8週間は肥料を与えてはいけません。
    • 肥料を与える時は、必ず緩効性肥料を使いましょう。また、幹のすぐそばに肥料を与えてはいけません。栄養過多を防ぐためにも、肥料は幹から30~60cmは離れた場所に与えましょう。
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    木がしっかりと根を張るまでは、できる限り頻繁に水やりをしましょう。木がその地に根を下ろすまでの期間は、種類やサイズ、さらにその木が鉢植えであったか、あるいは根鉢が袋詰めであったかによっても変わります。総じて、根にはしっかりと水やりをする必要がありますが、水浸しにしてはいけません。最初の2、3週間は毎日水やりをして、以降の2、3か月は1週間ごとに行い、徐々に頻度を減らしていきましょう。
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ポイント

    • 大木の重量は500㎏を超えるため、重機があれば運搬に大いに役立ちます。
  • 重機で木を持ち上げる際は、樹皮を傷めないように、ナイロンやポリエステル製のストラップを使いましょう。
  • 5cmほどの長さのPVC管を、片方を上にして、根鉢の周りの地面に差し込み、根の部分に水を通しやすくするという方法もあります。
  • 大半のみなさんにとっては、自宅の庭にヤシの木を植えるなどというのは思いもよらないことかもしれません。しかし、「耐寒性地帯地図」で6a以上に分類される温暖な地域であれば、ヤシの木の栽培は十分に可能です。あるいは、さらに寒い気候に適応できる種もあります。
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注意事項

  • 樹皮を傷つけないように細心の注意を払いましょう。樹皮に傷が付くと、そこから虫の餌食となってしまいます。
  • 庭の下に思わぬ地下埋設物が設置されていることもあります。パワーシャベルなどを使って穴を掘る際には特に注意が必要です。
  • 木を持ち上げる際にも注意が必要です。根鉢が比較的小さいヤシの木は上に行くほど重心が重くなります。特に手作業で木を動かす際は安全に気を付けましょう。
  • ヤシの木は環境の変化に左右されやすい樹木です。一度の失敗であきらめてはいけません。
  • ヤシの木を植える前に、植える箇所を今一度確認しましょう。本当にそこが最適なスポットでしょうか?あるいは、本気でヤシの木を植えたいかどうか、もう一度考えましょう。ヤシの木はひとたび根を下ろすと、取り除くことはほぼ不可能です。たとえ幹の根元から切り倒したとしても、根からまた新たな木が生えてくることになります。
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必要なもの

  • 幹の支えとなるもの
  • 穴を掘る道具(シャベル、またはパワーシャベル)
  • バーミキュライト、混合土、有機コンポスト、肥料などの土壌改良材


このwikiHow記事について

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