スモールビジネスの事業計画を書く方法

共同執筆者 Michael R. Lewis

事業計画とは、事業内容、最終目標、目標達成のための方法など事業を総括的に説明した文書を指します。具体的には、事業の財務目標および現在の市場環境において、どのような位置付けを目指して目標を達成するのかを説明します。また事業計画は、資金調達のために不可欠なものです。この記事では、事業計画の作成方法について手順を追って説明します。

パート1(全3パート):事業計画を書く準備をする

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    事業計画書の種類を決める 事業計画には通常、事業目的と組織構造、市場分析、キャッシュフロー予測が共通項目として含まれますが、計画書の種類によって体裁や特徴が異なります。大きく分けて種類は3つあります。
    • ミニ計画:ミニ計画は事業内容を短くまとめた10ページ程の文書で、ビジネスの潜在利益を決定づけたりコンセプトを更に深く掘り下げるのに役立ち、また完全版の土台としても大変便利です。手始めに書くものとして、ミニ計画は効果的です。[1]
    • 実施計画:これはミニ計画の完全版と考えられます。主な目的はビジネスの構築及び経営方法を具体的に説明することで、体裁は重視しません。掲げた目標に向かって事業が進む過程で、事業主が定期的に参照するものです。[2]
    • プレゼンテーション計画:プレゼンテーション計画は事業主や経営者のためというよりも、それ以外の個人に向けた計画書です。対象者には投資家や金融機関などが含まれます。本質的には実施計画ですが、センスの良さと市場性の高さを強調し、適切なビジネス用語を使う必要があります。実施計画は事業主が定期的に確認するためのものですが、プレゼンテーション計画は、投資家、金融機関、一般の人々を意識して書く必要があります。 [3]
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    事業計画書の基本的な構成を理解する ミニ計画または包括的な実施計画のどちらの形を選ぶにしても、計画書の基本的な構成要素を理解する必要があります。
    • 事業コンセプトが最初に書くべき要素です。事業目的、ターゲット顧客層、扱う商品、組織構成、経営陣など幅広い内容に焦点を当てます。
    • 第二番目の大きな要素は市場分析です。特定の市場を対象に展開するので、当該市場における顧客の人口構成、好みやニーズ、購買行動、並びに競合他社について理解しなければなりません。
    • 三番目の要素として挙げられるのは財務分析です。新規事業なら、キャッシュフロー予測、設備投資、貸借対照表を組み入れます。また、損益分岐点がいつ起こるかも明記します。
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    適切な支援を得る ビジネスや金融の知識が乏しい場合には、財務分析において会計士の助けを借りることは決して悪い考えではありません。
    • 上記で説明した構成要素は、事業計画の大まかなものです。これらは更に7つの項目に細分化されますが、それについてはパート2で説明しましょう。特に、書き方に焦点を当てながら会社概要、市場分析、組織構成および経営陣、商品およびサービス、マーケティングおよび販売戦略、投資要請について順を追って説明します。[4]
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パート2(全3パート):事業計画を書く

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    計画書の体裁を正しく整える 各項目のタイトルにローマ数字などで番号を振って統一しましょう(例:I、II、III)。[5]
    • 最初の項目は厳密には「エグゼクティブサマリー(事業の公式概要の説明)」として知られていますが、事業計画の全ての要素が必要になるので、通常最後に書きます。
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    会社概要を最初に書く 会社概要では、事業内容を説明し、商品やサービスを必要とする市場ニーズを特定します。主な顧客層及び成功させるための方法や計画を簡単に説明します。[6]
    • 小規模のコーヒーショップを始めるのであれば、「ジョーのコーヒーショップは地域に根ざした小さな店です。現代風のリラックスした雰囲気の中、高品質のコーヒーをお客様に提供します。地元の大学から1ブロック離れた所にあり、学生、教授、地元の働く人たちの勉強、社交の場として、あるいは授業やミーティングの前の寛ぎの空間として利用していただくことを目的にしています。寛いでいただける素晴らしい雰囲気と大学の近くという好立地、最高品質の商品、良質な顧客サービスに焦点を当て、ジョーのコーヒーショップは他社競合とは異なるビジネスを確立します」という具合に、事業内容を大まかに説明します。
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    市場分析について書く ここでの目的は事業展開を図る市場について深く理解して得た知識を正確に明記することです。[7]
    • 対象市場(ターゲット市場)についての情報を組み入れましょう。「ターゲット顧客層は誰か」「彼らのニーズや好みはどんなものか」「年齢層は?彼らの生活の拠点は?」という質問に答えられるように準備しなければなりません。
    • 競合他社に関する調査方法と、調査で得た情報を網羅した競合分析を必ず明記しましょう。主な競合他社の強みと弱み及び当該事業に与える潜在的な影響を挙げましょう。この項目は、競合他社の弱点を利用して本事業がどのように市場シェアを獲得するのかを概説するところなので、非常に重要です。
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    事業の組織構成と経営陣を説明する ここでは事業主及び経営陣を含む主要人事に焦点を当てます。[8]
    • チームの専門知識、また意思決定の方法を書きます。事業主と経営幹部が参入産業に対して幅広い背景知識がある、または成功の実績がある場合には、その部分を強調しましょう。
    • 組織図があれば、組み入れましょう。
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    商品やサービスを説明する 「取扱商品」「商品やサービスの優れている点」「それを利用する顧客のメリット」「競合他社の商品やサービスとの比較で優れている点」などについて説明しましょう。[9]
    • 商品ライフサイクルについての質問に備えましょう。「試作品はすでに準備済みか」あるいは「開発する予定があるか」または「特許あるいは著作権を申請しているか」など、予定している全ての計画を念頭におきましょう。
    • コーヒーショップの計画書を書くなら、全ての商品が分かる詳しいメニューを用意しましょう。メニューを書く前に、そのメニューが競合他社と比べてどこが違い、素晴らしいのかを考え、短くまとめましょう。「私たちのコーヒーショップはコーヒー、紅茶、スムージー、ソーダ、ホットチョコレートの5つの異なるタイプの飲み物を提供します。これほどバラエティに富んだ飲み物を提供する競合店は他になく、私たちの強みになります」という具合に説明しましょう。
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    マーケティングおよび販売戦略を書く ここでは、市場浸透方法、成長管理法、顧客とのコミュニケーション方法、商品またはサービスの分配方法について説明します。[10]
    • 販売戦略・営業展開の定義を明確にしましょう。営業担当者を設けるのか、ビルボード広告を使うのか、パンフレットを配布するのか、ソーシャル・メディアでマーケティングを行うのか、またはこれら全部を実施するのかを明確にしましょう。
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    資金援助を依頼する 事業計画を使用して資金を確保したい場合は、資金援助を求めましょう。小規模ビジネスを立ち上げ、維持するのにどれくらいの資金が必要かを説明しましょう。また、開業資金の使い道を項目別に説明し、資金援助要請のための計画表を作成しましょう。[11]
    • 資金援助の依頼に必要な財務諸表を集めましょう。これらの情報を正確に載せるには会計士、弁護士、その他財務関連の専門家を雇う必要があるかもしれません。 [12]
    • 財務諸表には、新規の場合には予測財務諸表、貸借対照表、キャッシュフロー計算書、損益計算書及び歳出予算などを含む財務データ予測が必要です。既存事業の場合にはこれらの過去のデータ全てが必要です。最初の1年間は、月次及び四半期ごとの財務諸表を、それ以降は毎年、年間の財務諸表を提出します。これらの書類は事業計画の添付資料として用意します。
    • 最初の半年間、または成長率が安定するまでのキャッシュフロー予測を組み入れます。できれば、割引キャッシュフローに基づいた価格算定プロセスも含めましょう。
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    エグゼクティブサマリーを書く エグゼクティブサマリーは事業計画書の概論としての役目を果たします。事業のミッション・ステートメントを含み、商品やサービスの概要、ターゲット市場及び企業目標と目的を明記しましょう。エグゼクティブサマリーは必ず文書の冒頭に書きましょう。[13]
    • 既存事業の場合には、会社に関する過去の情報を全て記載する必要があります。事業を最初に概念化した時期、注目すべき成功例などを組み入れましょう。
    • 新事業の場合は、業界分析と資金調達目標に重点を置きましょう。組織構造や資金調達の必要性、また株主投資への利益還元を行うかどうかについて説明しましょう。
    • 既存事業、新規に関わらず、主要な業績、交わした契約、既存のまたは将来の顧客を強調し、将来計画をまとめましょう。
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パート3(全3パート):事業計画を完成させる

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    添付資料を含める 添付資料は最終項目で、追加情報を提供するためのものです。投資家達は出資の判断を下す前に、添付資料の情報にも目を通したいと思うかもしれません。添付資料では、事業計画で記載、説明したものの裏付けとなる情報を盛り込みます。 [14]
    • ここには、収益予測が具体的な取引関係によって確保されていることを投資家に証明するための情報を載せます。財務諸表、信用報告書、事業免許証または許可証、法的文書及び契約書、並びに主要幹部の略歴・経歴が含まれます。
    • 危険因子(リスクファクター)について詳しく説明しましょう。事業に影響を与えるリスクファクターとリスク軽減計画を明確に説明しましょう。また、緊急事態に対する入念な準備体制も含めましょう。
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    修正・編集を行う 事業計画書を読み、誤字脱字や文法上の間違いなどを訂正しましょう。何度も読み返して最終版を仕上げましょう。
    • 読み手が理解できるかを考えて修正を加えたり書き直したりしましょう。プレゼンテーション用の計画を書いているのであれば、尚更入念に校正を行いましょう。
    • 計画書を声に出して読みましょう。そうすることで読み難い箇所が分かります。また文法上の間違いにも気づきます。
    • 計画書のコピーを取り、信用できる友だちや同僚に校正を頼んだりフィードバックをもらいましょう。インターネットで秘密保持契約書を検索、ダウンロードして彼らにサインしてもらい、ビジネスアイディアを保護しましょう。
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    表紙を作る 表紙は計画書を特定すると同時に、体裁を整えビジネスのプロとしての印象を与える効果があります。また計画書そのものを目立たせるのに役立ちます。
    • 表紙の中央に大きな太字で「計画書」と入れ、その下に会社名、ロゴ、連絡先を書きましょう。シンプルに仕上げるのが鍵です。
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ポイント

  • より詳しい手順が知りたい場合には、スモールビジネスの事業計画の書き方をインターネットで検索して参考にしましょう。[15]
  • スモールビジネス立ち上げに必要な情報は、居住地域あるいは県庁の政府出先機関などで入手できるでしょう。また近くの商工会議所や日本スモールM&A協会(https://small-ma.org/)を訪ねてみましょう。
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このwikiHow記事について

起業家・ファイナンシャルアドバイザー
この記事はMichael R. Lewisが共著しています。 マイケル・R・ルイスは企業幹部(退役済み)、起業家そして投資アドバイザーです。事業と財務の管理者として40年以上の経験があります。
カテゴリ: ビジネス

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