虫歯を治す方法

虫歯(う蝕とも呼ばれます)とは、歯への浸食によって生じる穴や裂け目のことを指します。虫歯の形成は、歯の表面に堆積した歯垢(プラーク)や雑菌、不衛生なお口の状態、必須ミネラルの不足した食生活(これは歯科医によって意見が分かれます)によって引き起こされます。殆どの場合、一度虫歯になってしまった歯は元には戻らず、歯科医によるフッ素の使用や詰め物などの補綴物、あるいは抜歯などの治療が行われます。しかし、最新の研究によれば、食生活の見直しと歯の再石灰化を促すことによって、自分でも虫歯を治すことができる可能性があります。この記事では両方の治療方法について解説するとともに、虫歯の予防方法についてもご紹介します。

3のパート1: 歯科治療を受ける編集

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    虫歯の兆候と症状を理解しましょう。虫歯の兆候と症状にできるだけ早く気が付くことが重要です。早期に虫歯を発見できれば先手を打って治療できますし、虫歯が大きくなって痛みだす前に予防することができます。以下で述べる症状が一つ以上あれば虫歯がある可能性があります。
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    歯医者に行きましょう。お口の健康状態の検診のために1年に約2回は歯医者に行くことが推奨されています。しかし、既に虫歯があるかもしれない場合はこの限りではありません。すぐに歯医者の予約を取りましょう。以下で受診時の流れを解説します。
    • 自覚症状と虫歯の兆候を歯科医に説明しましょう。歯科医が虫歯を特定する助けになります。
    • 検査を受けましょう。虫歯を確認するために歯科医が検査を行います。金属製の器具を使って、虫歯により柔らかくなった歯の表面の感触を探っていきます。
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    フッ素の塗布を受けましょう。フッ素には歯の自己修復を促す作用があるので、初期段階の虫歯にはフッ素が塗布されることがあります。
    • フッ素にはジェル状、液体状、または泡状のものがあり、歯のエナメル質をコーティングして強化する働きがあります。
    • 歯医者が行うフッ素塗布には次の2つの方法があります。歯に直接フッ素を塗布する方法、またはトレー上にフッ素を塗布して、そのトレーを歯に被せる方法のどちらかが用いられます。フッ素の塗布自体は3分間程度で終了します。[2]
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    詰め物を入れます。詰め物(補綴治療とも呼ばれます)は、虫歯がエナメル質を越えて浸食して永久的になった場合に使われます。
    • 歯科医はドリル(タービンとも呼ばれます)を使って虫歯部分を除去してから、歯と同じ色をしたレジン(樹脂)やセラミック、金銀パラジウムなどの素材を使って歯に開いた穴を塞ぎます。
    • 金銀パラジウムには人体に有害な金属が含まれているという主張があります。気になる方は、使用予定の詰め物の素材について歯科医に相談してみましょう。
    • 虫歯の状態によっては詰め物を作って装着するまでに2回受診する必要があります。[3]
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    クラウンを作りましょう。クラウンと呼ばれるオーダーメイドの被せ物も虫歯治療法の一つです。クラウンとは歯に似た素材が金属に貼り付けられている物で、虫歯が特に大きい場合にのみ使われます。
    • クラウンの作成時にはドリルを使って虫歯部分を除去した後に歯の型を取ります。
    • クラウンは、セラミックやジルコニア、場合によっては金など、歯に似た素材を型に流し込んで個別にオーダーメイドで作成され、虫歯の歯と置き換えられます。
    • 完成したクラウンは歯科用セメントを使って歯に接着されます。クラウンを作る場合も2回以上の受診が必要です。[1]
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    根管治療を受けましょう。歯髄の奥深くまで虫歯が達してしまい、歯の内部に虫歯や感染、あるいは壊死が認められる場合は根管治療が唯一の選択肢となります。
    • 根管治療の際には、歯の頂点に切り込みを入れてから虫歯に浸食された歯髄を歯根管内から除去します。その後、歯根管内にできた隙間をゴムのような素材と密封性のあるペーストで塞ぎます。
    • 虫歯の状況によっては、再度の破折を避けるために根管治療後の歯にクラウンを被せる場合もあります。この処置は根管治療と同時に行われるか、あるいは数か月経ってから行われるでしょう。[4]
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    治療が不可能な場合には抜歯を行いましょう。歯全体が浸食され、救済の余地のないほど虫歯が進行してしまった場合は、抜歯が唯一残された選択肢になります。
    • 他の治療方法では治せないほど虫歯が悪化してしまった場合に抜歯が行われます。
    • 抜歯後、もともと歯が生えていた場所に隙間ができます。隙間は審美的に好ましくないだけでなく、他の歯が動く原因にもなって新たな問題を誘発する恐れがあります。
    • 上記の理由により、抜歯後の隙間を埋めるためにブリッジ、もしくはインプラントの導入を検討しましょう。[1]
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3のパート2: 自分で虫歯を治療する編集

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    自分で虫歯を治療できる可能性があります。虫歯の原因についての一般常識は誤解されていて、自分で虫歯の予防や治療ができる可能性があることが新たな研究によって明らかになってきています。疑わしく思われるかもしれませんが、少し考えてみましょう。皮膚や骨が自己修復できるのならば歯はどうでしょう?
    • 殆どの歯科医は、削って詰めるだけが虫歯の唯一の治療方法だと信じていて、虫歯が一度できたら止める術はないと考えています。しかし、ウェストン・プライス博士(20世紀に広く尊敬を集めた歯科医)の研究によれば、特定の食生活を守ると虫歯の進行を止めたり予防できるだけでなく、歯が自己修復する可能性もあるとのことです。
    • 西洋の食生活に触れたことがない上に、口腔衛生を保つ習慣を持っていない先住民族の歯をプライス博士は研究しました。報告によると、この先住民族たちは歯をまったく磨かず、食べ物が歯に何週間も続けて挟まっていることがよくあるのにも関わらず、健康で強い歯を持ち、虫歯も殆どないそうです。
    • しかし、加工品が多く、必須ビタミンやミネラルが欠如した西洋の食生活にこの先住民族が一旦触れると、西洋人と同じ速度で虫歯が進行していくことが幅広い年齢層と人種的背景に渡って観察されました。この事実から、不衛生な口腔環境ではなく食生活が虫歯の大きな要因であることが推察されます。
    • したがって、食生活、お口の衛生管理、および歯の再石灰化を組み合わせて、伝統的な虫歯治療法に頼らずに自分で虫歯を治そうとする人々も多くいます。[5]
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    フィチン酸を多く含む食品の摂取を減らしましょう。フィチン酸は植物内に存在するリンの貯蔵形態で、穀物や種、ナッツや豆類などの食品によく含まれています。一般的に、こういった食品は健康に良いとうたわれていますが、歯や骨には悪影響があります。
    • フィチン酸はリンやカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルと結合して、体への吸収を阻害します。この分子の結合体はフィチン酸塩と呼ばれます。
    • 体内にフィチン酸塩が多く存在していると血中の化学物質の組成が影響されて体が一種の緊急状態になり、カルシウムやマグネシウムなどの必須ミネラルを歯や骨から流出させます。この結果、歯が弱まり虫歯が発生しやすくなります。[6]
    • この現象の発生を防ぐためには、穀物や豆、ナッツなどフィチン酸を多く含む食品の摂取を減らすか、あるいは完全に絶ちます。
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    歯を再石灰化させましょう。歯の再石灰化は健康な歯を復活させるので、虫歯に苦しんでいる方には重要な治療方法です。フッ素を含んだ歯磨き粉か洗口液を使いましょう。
    • フッ素を使用したくない方は、再石灰化を促す歯磨き粉を次に述べる配合で作ってみましょう。カルシウムの粉5に対して、珪藻土を1、重曹を2、キシリトールを3、ココナッツオイルを3~5の割合で混ぜます。[7]
    • カルシウムとマグネシウムを溶かした水で口をゆすぐことも効果的です。歯にミネラルを補給するとともに、口内を虫歯を引き起こす酸性の状態からアルカリ性に中和するという2つの効果で、虫歯に支配された歯の健康を改善します。
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    サプリメントを取りましょう。栄養の乏しい、あるいは有害な加工食品のせいで、十分な量のミネラルと脂溶性ビタミンを多くの人が食事から摂取できていません。サプリメントの摂取は簡単で素晴らしい代替手段です。
    • 発酵したタラの肝油かバターオイルを取りましょう。この2つのサプリメントには、歯の健康を促進するうえで欠かせない脂溶性のビタミンA、D、Kが多量に含まれています。個別の、あるいは全て一つにまとまったカプセル状になって販売されています。
    • ビタミンDのサプリメントを摂りましょう。ビタミンDは、プライス博士の歯の再生研究の中で最も摂取が推奨されているビタミンです。たとえ食生活を特に変えなかったとしても、ビタミンDを摂取すれば虫歯の減少に顕著な効果が見られるはずです。
    • マグネシウム、カルシウム、およびビタミンCのサプリメントの摂取も効果的です。
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    歯を強化する食べ物を取りましょう。強いガラスのような白い歯を得るためには、歯と骨を作る食材をより多く含んだ食生活に変える必要があります。健康的な脂肪分を食生活に取り入れることが最も良いでしょう。
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    お口の中を清潔に保ちましょう。自分で虫歯を予防・治療するうえで食生活は重要な要素ですが、お口の中の雑菌を減らし清潔に保つためには厳格な口腔衛生管理も必要不可欠です。お口の中を清潔にしておくことで新しい虫歯の発生を予防するとともに、既にある虫歯の悪化を防止できます。
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    痛みに対処しましょう。虫歯からくる痛みが激しいようであれば、じっと耐えている必要はありません。虫歯が治り始めるまで痛みを和らげる方法がいくつかあります。あるいは、痛みに耐えかねて歯科医を受診するかもしれません。以下に自分でできる痛みへの対処法をご紹介します。
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3のパート3: 虫歯を予防する編集

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    歯の表面での虫歯の原因菌の繁殖を防ぐために、最低でも1日に2回、歯磨きを行うことが大切です。
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    デンタルフロスを使いましょう。最低でも1日1回、理想的には夜に歯を磨く前にデンタルフロスを使いましょう。
    • デンタルフロスは歯間にはさまった、歯ブラシでは届かない雑菌と食べカスを掻き出します。
    • すべての歯に、特に歯ブラシで届きにくい奥歯にはしっかりと、デンタルフロスを使います。歯肉が柔らかくなって腫れるのを防ぐために「優しく」フロスがけしましょう。
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    洗口液を使いましょう。定期的な洗口液の使用は、雑菌を減らし歯垢を取り除くとともに、歯肉炎を予防して口臭を改善します。
    • フッ素の配合されている洗口液を使用すると歯の再石灰化を促すとともに、雑菌が酸を生み出すことを予防できます。
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    定期健診を受けましょう。年にたった2回、歯科医を受診するだけで、虫歯に対して先手を打つことができます。
    • 定期的な歯科医の受診は、虫歯の早期発見につながります。虫歯は歯科医によるフッ素の塗布などで予防できますが、発見が遅れると痛いうえに、最悪の場合には高額な根管治療を受けなければならなくなります。
    • また、歯科医や歯科衛生士にかかれば徹底的かつ効果的な歯の清掃を受けることができます。
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    シーリング材を歯に塗布してもらいましょう。シーリング材も歯を虫歯から守る効果があります。
    • シーリング材は薄い樹脂のコーティングを奥歯に施して、虫歯を発生させる雑菌と歯垢の蓄積を予防します。
    • シーリング材は奥歯が生えたばかりの子供によく使われますが、この効果は10年程しか持続しないので、歯医者に行って再び処置を施してもらいましょう。[12]
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    シュガーレス(無糖)のガムを噛みます。シュガーレスガムの種類によっては、唾液の分泌量を増やして歯間にはさまった食べカスの除去を促進する効果が期待できます。[13]
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ポイント編集

  • 歯を磨く際は少量の重曹を歯磨き粉に混ぜて使用してみましょう。
  • 歯科医を定期的に受診することが虫歯の予防や早期発見につながります。
  • 砂糖を多く含んだ菓子類の摂取を控えましょう。また、デンタルフロスの使用時には手で前後に引っ張り続けないようにしてください。

注意事項編集

  • 虫歯が歯を浸食し始めても症状や痛みがない場合もあります。しかし、虫歯が進行するにしたがって症状は悪化していくでしょう。
  • 虫歯の原因は様々です。もしかすると、デンタルフロスの使用と歯磨きが適切に行われていないことが原因かもしれません。あるいは砂糖を含んだ食品や飲み物の摂取が多すぎるのかもしれませんし、口内に存在する雑菌が原因になっているのかもしれません。
  • 市販されているフッ素処置用の製品もありますが、歯科医で使われている製品ほどフッ素の含有率が高くありません。


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